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新規ブログへの移転について
これまでエキサイトブログを活用させていただいておりましたが,平成22年8月25日より,ホームページ内のブログへ移転することとしました。
今後は下記のURLにアクセスいただければと思います。

http://www.8732ki.com/blog/

ただし,このブログをブックマークしていただいている方もいらっしゃると思いますので,このエキサイトブログについてもこのまま残しておきますし,今後も移行後のブログと同じ内容にてこのブログも更新していきます(実際に,1つ下の記事をご覧いただくと,平成22年8月25日以降も更新されているのがお分かりいただけると思います)。

以上,ブログ移転のお知らせでした。
# by 8732ki | 2012-12-31 23:59 | お知らせ
過払い請求・・・その後
自己破産や個人再生,任意整理に過払い請求等,様々な手続を進めさせていただいておりますが,基本的には手続が完了すれば当事務所の業務としては終了となるため,(元)依頼者の方々が現在どうされているのかは基本的にはわかりません。

この点,手続によっても差があり,個人再生や任意整理に関しては,手続完了が終了ではなく,その後ご返済が始まりますので,返済途中でご連絡をいただくことがありますし,完済した場合の書類が当事務所に届きますのでその際にご連絡し現状を伺うこともあります。
一方,自己破産や過払い請求をされた方については,手続の完了をもって完全に手続が終了となりますので,その後ご連絡をいただく機会はほぼありません。

そんな中,少ないながらも過払い請求後の状況を教えていただけることがあります。


とある方は,任意整理をした結果,全社の借入が無くなり逆に200万円程度の過払金が返還されました。その後,そのお金を頭金として戸建て住宅を購入され,さらにお子さんまで生まれたとのことです。債務整理をされことをきっかけに,人生が良い方向に進まれたようで私としても嬉しかったです(当事務所からも出産祝いを送らせていただきました。)。

また,別の過払い請求をされた方は,1000万円近い過払金が返還され,一気に住宅ローンを完済されていました。ある意味,宝くじでも当たったかのようでした。今はまったく借入のない解放された生活をされているそうです。

逆に良くない方向に進まれた方もいらっしゃいます。

住宅ローンと消費者金融の借入があり,住宅についてはそのまま返済,消費者金融については任意整理を行った結果,借入が無くなり過払金が数百万円単位で返還されました。
残っているのは住宅ローンだけですし,過払金もドーンと返ってきているので,私も安心していたのですが,過払金をパーッと遣ってしまい,その後に住宅ローンの返済に追われているようです・・・。

また,別の方は全社完済されているとのことでしたので,完済業者に対して過払い請求をしました。ところが,私に内緒で他で借入をしているようでした・・・。それでも,回収した過払金を返済に充てていただければ充分やっていけたと思うのですが,1年程度してやっぱり返済できないとのことで,最終的には個人再生を行いました。



私たちは,過払金返還請求のご依頼をいただいた場合,過払金の回収を行うまでが業務であり,当然ながらその過払金をどのようにされるかを指示する権利などありません。過払金をどのようにお遣いになるのかは各依頼者の自由です。

私にご連絡いただく方は極めて少数ですので実際の所は何ともわからないのですが,返ってきた過払金をどのようにお遣いになるかによって,その後の人生が大きく変わっているように思います。

なかなか人生において数十万円,数百万円という大金を一度に得る機会はそんなに多くありません。せっかく得たチャンスですので,ぜひ皆さんにはこのチャンスを活かせるようなものにお遣いいただき,人生が良い方向に向かわれるのであれば手続をした私たちも嬉しい限りです。

「過払金のご利用は計画的に」
# by 8732ki | 2012-05-08 15:13 | 気まま
GW期間中の業務について
GW期間中の当事務所の業務時間は次の通りとなります。

4/27 通常業務

4/28~4/30 お休み

5/1~5/2 通常業務

5/3~5/6 お休み

5/7~ 通常業務

となります。

ただし,4/28,4/29は出勤しておりますので,メールについては回答させていただく予定です。

以上,事務所からのお知らせでした。
# by 8732ki | 2012-04-27 18:04 | お知らせ
個人再生において住宅を残せるか否か
最近,個人再生に関するお問い合わせが多いため,個人再生のことについて書いてみたいと思います。

個人再生の特徴としては下記の点があげられます。

(1)マイホームを残すことができる場合がある。
(2)借入の原因を問わない。
(3)財産を換価(没収)されることがない(ただし,ローン物件は除く)。
(4)最低100万円は支払わなければならないため,安定した収入が必要。


これらの条件のうち,(1)のために個人再生をご希望されるという方が多いため,今日はこちらに絞って記載してみます。

マイホームを残すためには,下記の条件が必要です。

①個人再生の分割弁済+住宅ローンの返済ができること

マイホームを残す場合,個人再生において減額してもらえるのは,住宅ローン以外の借入のみであり,住宅ローンはそのまま支払っていただかなければなりません。したがって,それを賄えるだけの収入があることが必要です。

②マイホームが住宅ローン以外に担保になっていないこと

住宅金融支援機構や銀行や信用金庫など,一般的な金融機関の住宅ローンを組んで購入された場合,まず間違いなくマイホームが担保に入っている(抵当権が設定されている)と思います。マイホームが担保に入っていたとしても,これらの金融機関だけであればまったくもって問題ありません。また,いわゆる「諸費用ローン」など,同じ金融機関から2口の融資を受け,2つの抵当権が設定されていることがありますが,このような場合でも問題ありません。

ところが,住宅ローンとは関係なく,アイフルやCFJなど,消費者金融が根抵当権を設定している場合があります。アイフルやCFJの根抵当権は住宅ローンではありませんので,このままではマイホームを残すことはできません

もっとも,個人再生の申し立てを行うまでに,アイフル等の根抵当権が消えていれば良いため,親族の方等にアイフル等の債務を肩代わりしていただき担保を消した後に個人再生の申し立てを行えば,①の条件は満たすことになります。なお,この場合に,親族等が代わって支払う分には構いませんが,ご自身の財産からアイフル等に返済してしまうと,偏頗弁済となってしまい,間違いなく後々問題になりますので,絶対にそのようなことはしないでください。


③住宅ローンの残債と住宅の価値を比べたときに,住宅ローンの残債が大きいもしくは同じくらいであること

これは,上記(4)とも関係があるのですが,個人再生において支払うべき弁済額は,最低100万円ですが,それ以上に財産がある場合は,そのその財産の額分を支払うこととなっています。
そして,住宅の価値が住宅ローンの残債よりも価値が高い場合には,差額については財産となるため,その分を支払わなければならず,現実的には個人再生ができないことになります。
文字だけだと分かりづらいので具体的な金額を記載します。なお,説明の都合上,住宅以外の大きな財産は無いものとします。

(例1)
住宅ローン以外の総債務額→500万円
住宅ローンの残債→1500万円
マイホームの価値→1000万円

上記の場合だと,住宅ローンが1500万円残っているのに対し,マイホームの価値は1000万円しかありませんので,実質的にはマイホームに財産としての価値はありません。とすると,この場合,個人再生によってご返済いただく金額は,500万円の20%である100万円となり,これに加えてこれまで通り住宅ローンをご返済いただければマイホームを残しつつ他の借入について大幅に圧縮することができます。

(例2)

住宅ローン以外の総債務額→500万円
住宅ローンの残債→1000万円
マイホームの価値→1500万円

上記の場合だと,住宅ローンが1000万円残っているのに対し,マイホームの価値は1500万円もありますので,実質的にはマイホームの価値は差し引き500万円となります。すると,この場合,個人再生によってご返済いただく金額は,500万円とこれまで通りの住宅ローンとなるため,個人再生を行うメリットがほとんどありません(強いてメリットをあげれば,強制的に無利息での36回分割になることくらいでしょうか・・・)。

したがって,何か変な感じがしますが,マイホームの価値が無いほどマイホームを残しやすく,逆にマイホームの価値があるほどマイホームは残しにくいということになります。

あくまでざっくりとした計算ですが,頭金を1割程入れて35年ローンで購入された場合,マイホームの価値が住宅ローンの残債よりも高くなるまでには,15年~20年以上はかかると思います。もちろん,戸建てかマンションかによって異なりますし,人気のある場所かどうか等によって異なるため,最終的には不動産業者さんの査定書を取ってから判断することになります。



以上から,「個人再生=家が残せる!」とお考えの方が多いのですが,実際にはすべての方が残せるわけではありませんので,マイホームを残すために個人再生をお考えの方は,上記についてじっくりご検討いただければと思います。
# by 8732ki | 2012-04-20 18:03 | 法律のお話し
アイフルについて
最近の過払金返還状況とはちょっと違うのですが,アイフルが早期退職の募集をしたそうです。
記事

記事には,「過去に取り過ぎた利息の返還金支払いが想定より多く」とありますが,交渉の過程から見えてくる数字として,「想定」されていた金額はおそらく元金の60%~70%程度だと思われます。
しかしながら,すべての弁護士・司法書士が60~70%で和解するはずもなく,「想定」を超えることは,とうの昔からわかっていたと思われますので,この動きは遅すぎるような気がしてなりません。
また,先日100億円の社債を償還しており,来月下旬の100億円の社債償還を終えると,当分は社債償還も無いため,万が一のことがあっても社債権者が被る損害は,比較的少なくなります。
アイフルIR
そして,最近は良い内容の和解案が出てきているのも事実です(武富士,ニコニコ等,過去に倒産した業者の倒産直前は,異常なくらい良い内容の和解案が出てきていました。)。

もっとも,CMも再開し,業務を継続するという姿勢は見て取れますので,不穏が杞憂で終われば良いなぁと思っています。

いずれにしても,アイフルに関しては,早めに行動された方が良いですね・・・。
# by 8732ki | 2012-03-26 11:32 | 各社の過払金返還状況
三和ファイナンス(SFコーポレーション)に借入がある方
現在,三和ファイナンス(現SFコーポレーション,以下「三和」とします。)は破産手続を進めておりますが,三和に対して借入が残っている方は,三和の破産管財人宛に毎月ご返済されていると思います。
破産手続開始決定(PDF)

ところが,お客さんに対する債権を第三者に売却すべく手続を進めているらしく,4月末頃に債権譲渡が予定されているそうです。

法的には,債権譲渡の通知が届いた以降は新しい債権者に対して返済しないと返済したことにはならないため,最悪の場は二重に支払わなければならなくなってしまいます。ただし,従前の口座は順次閉鎖していくとのことですので,おそらく大丈夫だと思いますが,そうならないよう郵便物をしっかりご確認ください(債権譲渡通知は必ず書面できます)。

なお,三和のリンク先及び文面をコピペしておきますのでご確認ください。

リンク先

現在、破産管財人において、破産財団に帰属している貸付債権の売却手続等を進めております。

債権売却手続等に伴い、ご契約者様から現在ご入金いただいている銀行口座につきましては、順次閉鎖いたします。

債権譲渡の対象となるご契約者様には、新たなご入金先となる譲受人名義の銀行口座等をご案内する譲渡通知を発送させていただく予定ですので、その後のご入金は同書記載の指定口座へお願いいたします。

債権譲渡の対象となっていないご契約者様におきましては、今後も破産管財人に対してご返済いただくことになります。現在ご入金いただいている口座が閉鎖した後のお振込先につきましては、下記カスタマーセンターまでお問い合わせいただきますよう、お願い申し上げます。

現時点では、本年4月末ころまでに、債権譲渡の通知の発送を行う予定ですので、ご契約者様が債権譲渡の対象となっているかどうかは、譲渡通知の有無によってご確認いただけますよう、お願い申し上げます。

その他、ご不明な点につきましては、下記カスタマーセンターまでご連絡いただきますようお願い申し上げます。
(電話連絡先)
株式会社SFコーポレーション
破産管財人執務室 新横浜カスタマーセンター
TEL:045-477-3710
受付時間:10 時~16 時(土日祝日を除く)
# by 8732ki | 2012-03-16 10:12 | 法律のお話し
ユアーズについて
1コ前の記事にも書いていますが,ユアーズが過去に和解した過払金について払えない旨のFAXを送ってきます。
ちょっと腹が立ったので,まだ連絡が来ていない依頼者分についてユアーズに電話してみましたが,やっぱりな対応でした。



「今月下旬の○○さんの分についてですが,予定通り支払ってもらえますか?」

「すでに貸金業は廃業したので,和解金は支払えません。」

「それは一方的に和解契約を破棄するということでよろしいですか?」

「一方的と言われるのは心外です。払えないと言っているだけです。」

「え???和解内容の通りには支払ってもらえないんですよね?」

「そうです。」

「和解契約の内容は守られないんですよね?」

「そうです。」

「それは和解契約を一方的に破棄しているのと何が違うんですか?」

「いや,再和解を提案したいんです。だから一方的な破棄ではありません。1ヶ月後に1割の返還でどうですか?」

「再和解の提案は一応ご本人さんに伝えますが,仮に再和解が無理だった場合,従前の和解内容の支払いはされるんですか?」

「いえ,払えません。」

「じゃぁ,とりあえず,和解内容は一方的に破棄されたうえで再提案があったということをご本人さんに伝えれば良いですか?」

「はいはいそうです。一方的な破棄ですよ!」

「はい,分かりました。それでは確認してご連絡差し上げます。」



貸金業を廃業したということはこれまでに融資した分をある程度回収後,破産等の法的手続によって倒産することは確実かと思われます。
これまでも判決を取っても支払わない業者でしたが,和解した分については支払ってくれていたので,費用対効果を考え和解をしてきました。それでこの仕打ちです。
回収の見込みが薄いため,不本意ではありますが再和解されるか,債権譲渡等の別の方法で回収するためとりあえず訴訟を行うか,依頼者ご本人に決めていただかなくてはなりません。返還まで待った数ヶ月が本当に無駄で,依頼者に申し訳ない限りです・・・。
# by 8732ki | 2012-03-12 15:40 | 各社の過払金返還状況
最近の過払い事情
最近の過払金返還事情です。

一般論として,大手の業者の対応は良くなってきていると思われます。
特にプロミスなんかは,一昔前は5割を8ヶ月後とかいう絶対に和解できない案を提示してきていたので,ごく少額を除き全件訴訟になっていましたが,最近は比較的良い割合を出してくるようになりました。ただし,返還期日がすこぶる遅いことは変わっておりませんので,やはり訴訟になるケースが多いです。

レイクに関しては逆で,ちょっと前までは訴訟前でも満額の提示がありましたが,最近は7~8割という提示ですので訴訟が多くなっていると思います。もっとも,訴訟を提起すればすんなり解決できますので,あまり大した問題ではありません。

また,アコムやアイフルなどは訴訟前に和解することも多くなってきています。

やはり,過払い請求の件数自体が大幅に減ってきていると思われますので,業者の状況も良くなってきていることが伺えますね。


一方,中小の業者の衰退は目を覆うものがあります。
最近だとユアーズの対応が以前にも増して悪化しています。もともと,ここは判決を取っても返還しない業者でしたので,執行したり債権譲渡によって解決することが多くありました。ただ,少額の過払いだと費用対効果として合わないので,「1年後の返還」という条件を和解をしたこともありました。そして,先日その1年が経った訳ですが,FAX1枚で「状況が悪化したので和解した金額は払えません」と知らせてきたっきり,何の連絡もしてきません。さらに,先日ご依頼をお受けした別件については,和解しても払えないといっていたはずが「1年後の返還で和解して下さい」との打診がありました。まぁ,ほんと凄いです。

ということで,大手に関しては分断等の争点がある場合を除き,基本的には返還されると思いますが,中小については極めて難しい状況にあると思います。もっとも,とある中小の業者に対して強制執行したところ,無事回収できたケースもありますので,絶望的という訳ではありません。
いずれにしても,大手もそうですが,中小については本当に急がないと厳しいと思います。
# by 8732ki | 2012-03-08 10:56 | 各社の過払金返還状況
「ナニワ金融」アウト
20年以上前,モーニングという雑誌で「ナニワ金融道」という漫画が連載されていました。普通のサラリーマンである灰原達之がマチ金である「帝国金融」に就職し,金融業を通じてトラブルを抱えて生きていく人々の人間模様を描いている漫画です。
私が初めて読んだときは司法書士という職業を知らなかったんですが,最終シリーズで女性司法書士が仮処分の申立書を作成しただけで15万円程度の報酬を請求しており,なんて儲かる商売なんだと思いました(実際には,申立書の作成のみで15万円なんていう報酬をいただくことはあり得ません)。

そのナニワ金融道は,遙か昔に連載は終わっており,作者である青木雄二さんも9年ほど前に亡くなっています。ところが,そのお弟子さんと思われる方々が5年ほど前から「新ナニワ金融道」として,続編を描いており,主人公の灰原は,帝国金融時代の先輩である桑田が代表を務める「ナニワ金融」に就職し,金融業を通じてトラブルを抱えて生きていく人々の人間模様を描いています。

さて,この漫画に出てくる「ナニワ金融」は,貸金業登録はしていても,実際にはほとんどお金は貸しておらず,倒産した金融業者等から債権を譲り受け,その回収を主な業としております。そして,その漫画でも説明がありますが,債権回収を業として行えるのは,弁護士,認定司法書士(ただし,140万円以下)を除けば許可を受けたサービサー(債権回収会社)のみですので,その許可を受けていない貸金業者が債権回収を業として行えばサービサー法違反で犯罪となります債権管理回収業に関する特別措置法33条1項)。

ここまで前振りが長かったんですが,まったく同じ事をやって逮捕,起訴された方がおり,最高裁まで争ったそうですが,やっぱり負けたそうです。
最高裁サイト
判決全文(PDF)

漫画の世界は所詮フィクションですので何だっていいんですが,現実でこれをやってしまうとやっぱりアウトです。
なお,同じ青木雄二さん関連で「カバチタレ」という漫画もありますが,あれも実際にはアウトだと思います。漫画に書いてある通りのことをすると,犯罪になることもありますので,気をつけてくださいね。
# by 8732ki | 2012-02-13 16:28 | 気まま
ネオラインはどこへ向かっているのか
以前も書きましたが,ネオライングループは犯罪ではないものの,民事的にはなかなか際どいことをやってくる会社です。

分かり易く言えば,業績の悪い貸金業者をタダ同然の値段で買取り,過払いは基本的には無視するか極めて少額の返還,借入が残る場合は訴訟をしてでも利息まで付けてきっちり全額回収,という会社です。

もうちょっと具体的な数字を挙げると,

貸付金額100億円
過払い債務300億円

という消費者金融があったとします。貸付金が100億円に対し,過払金としてお客さんに返さなければならないお金が300億円ですから200億円の債務超過の業者であり,いつ破産してもおかしくありません。
そのような業者をネオラインは買い取ります。そして,貸付金については,ガンガン訴訟等をし,例えば80億円を回収し,過払い債務は基本的には,判決でも無視,和解は5%とかなので,300億円のうち多めに見ても30億円程度しか返還していないと思います。そうすると,債務超過だったはずなのに80億円から30億円を差し引き,50億円が儲かる事になります。

旧社名で言えば,リッチ(クラヴィス),ワイド(アペンタクル),トライト(ヴァラモス)等,多くの業者がこのような感じになっており,正直なところ,ネオライングループに譲渡されると,過払金は回収できたらラッキーだと思ってください,という感じになっています。

そんなネオライングループが本日のプレスリリースで,さらに上記の会社を第三者に譲渡したそうです。
プレスリリース(PDF)

あくまで一般論ですが,こういった会社が全株式を譲渡する場合,誰に譲渡したのかも記載しますが,単に「第三者」としており誰に譲渡したのかわかりません。また,つい昨日,上記の業者と電話をしたときも「当社はネオライングループですので,なかなか和解できないんですよね。また,稟議を上げてから連絡します。」みたいな話をしていたくらいなので,おそらく社員も知らなかったのでしょう。

骨の髄までしゃぶりつき,身が無くなると誰かに譲渡。そして,社員も知らない。

いいんでしょうかねぇ,こんなの。
# by 8732ki | 2012-01-31 17:58 | 各社の過払金返還状況
丸和商事の再生計画認可決定
決定自体は2週間程前ですので,ちょっと遅れめの記事となってしまいました。

さて,丸和商事の再生計画に対する投票結果が発表されました。

投票者総数 39,040 名
賛成の投票者数 33,176 名
総議決権額に占める賛成の議決権額の割合 75.7%
丸和商事のプレスリリース(PDF)

という結果で良いのか悪いのかわかりませんが,再生計画が認可されました。今後,不服申立期間を過ぎれば,この再生計画認可決定が確定し,過払金については下記の内容にて弁済(返還)されます。

債権額の1000 万円までの部分につき1.65%
債権額の1000 万円を超える部分につき1.32%

ほとんどの方が1000万円未満だと思いますので,過払金に対して1.65%が平成24年4月中旬から順次,当事務所宛に返還されていく事になっています。
その後,当事務所にて費用の清算を行い,順次当事務所からご指定の口座に送金させていただきます。

しかしながら,1.65%という極めて低い金額でも再生計画案が認可されてしまうと,今後も同じ事をやって過払金を減額させようとする会社がどんどん出てきてしまうのではないかと思っています。まぁ,法的手続をせず,裁判所の判決を華麗に無視し続ける業者もありますので,そういう会社と比べればまだマシなんですねぇ・・・。
# by 8732ki | 2012-01-30 14:54 | 丸和商事について
武富士より弁済金が振り込まれました
本日付で武富士の管財人より3.3パーセントの弁済金が振り込まれました。

こちらを各依頼者の口座宛に順次送金させていただきますので,遅くとも今週末までには各依頼者のお手元に届くと思います。
なお,武富士の更生計画案によれば,旧役員等から返還があった場合には追加で返還されることとなっておりますが,この可能性は極めて低いと思いますので,あまり期待されない方が良いかと思います。

ということで,とりあえずこれにて武富士の会社更生手続は終了となります。また,何らかの続報がありましたら,当ブログにてご報告いたします。
# by 8732ki | 2012-01-16 16:12 | 武富士について
スポンサー変更
武富士についての続報です。

以前,A&Pという会社が買収資金を用意できず場合によっては破産に移行するかもしれないという内容の記事を書きましたが,破産ではなく新たなスポンサーが決まったとのことです。
武富士からのプレスリリース(PDF)
記事

上記発表の中にあるJトラストは,大元をたどればネオライングループであり,まぁ,他の候補(東京スター銀行等)と比べると「残念」の一言かと思います。もっとも,報道によれば弁済率は変わらないとのことですので,過払債権者の方々にとっては返還時期が少し遅れはしましたが,それ以外には特に問題はないと思います。

また,残債がある方については,Jトラストのこれまでの交渉状況を考えると,一括弁済以外には応じない強硬な姿勢で来ると思いますが,破綻後の武富士も同様の対応でしたので,この点についてもあまり大きな差はないと思います。

しかし,武富士については本当に手続の流れが不透明すぎて,本当にこんな会社を存続させても良いのかと疑問を持たざるを得ませんね。まぁ,決まったものは仕方がないので,今度はしっかり返還してもらえることを願っています。
# by 8732ki | 2012-01-04 10:35 | 武富士について
事務所所在地の変更のお知らせ
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。

さて,本日1月4日より当事務所の業務が開始となりますが,本日付で当事務所の所在する長久手「町」が長久手「市」となりました。
長久手市ホームページ

したがって,本日より当事務所の所在地が下記の通りとなります。

愛知県長久手市杁ヶ池106番地2

なお,電話番号や郵便番号には変更はありません。

新しい市の誕生と共に当事務所についても末永く宜しくお願いいたします。
# by 8732ki | 2012-01-04 09:37 | お知らせ
年末年始の業務について
本日12/28をもって当事務所の年内の業務は終了となります。今年1年皆様ありがとうございました。

毎年書いているような気がしますが,1年間で唯一心が休まるのが年末です。GWは連休明けの訴訟等の事が気になって休んだ気になりませんし,お盆も同じです。ところが12/28以降の年内は仕事がありませんので,心底休みを楽しめます。もっともあくまで楽しめるのは「年末」だけであって「年始」は結局休み明けの仕事が気になって全然休めません・・・。これは私の性格の問題なのでしょうか職業病なのでしょうか。

まぁ,そんな私の気持ちなんかはさておき,当事務所の年末年始は下記の通りとなっております。

12/28 18時まで 通常通り

12/29~1/3まで年末年始のお休み

1/4 9時より 通常通り

となります。

それでは皆様,風邪などひかぬよう楽しい年末年始をお過ごしください。
# by 8732ki | 2011-12-28 00:00 | お知らせ
いかに回収するか
先日,フロックスの記事でも書きましたが,現在は判決を取っても素直に支払ってくる業者は少ないため,強制執行をして回収を図ることが多々あります。

そもそも判決(勝訴判決)というものは,その判決書をどこかの銀行に持っていけば現金に換えてもらえるものではなく,単に「(法の手続に乗せた上で)強制的に取り立ててもいいよ」というお墨付きを国からもらうに過ぎません。したがって,何年もかけてやっとのことで勝訴判決を取ったとしても,相手にお金がなければ,いくら強制的に回収しようにも無い袖は振れませんのでその判決書は単なる紙切れにしかならないこととなります。
もっとも,破産等をしていない限り,まったくお金がないという個人や会社はなかなかいません。個人であれば毎月入ってくる給料を押さえることで回収することができますし,会社であれば,今はなくても将来入金されるであろう口座をタイミング良く押さえることで回収することだってできます。

ただ,いつ入金があるのかわからないため,この「タイミング良く」というのがなかなかうまくいきません。

また,支払いをしない業者は多くの人に払っていないため,差押えが競合することがあり,口座にお金が入っていてもほとんど回収できないことが往々にしてあります。
例えば,10万円の債権を持っていて,業者の口座を押さえたところ,20万円が入っていたとします。他に差し押さえた人がいなければ全額回収できます。ところが,別の人も同じ口座を押さえており,しかもその人の債権額が1000万円だったとします。この場合,口座に入っている20万円を10対1000の割合で均等に分けることになるため,実際には2000円程度しかもらえません。強制執行の費用だけで1万円程度の実費がかかるため,完全に赤字です
こうなるともうお手上げです。回収する術がありません。もちろん,強制執行は一度限りではないため,何度も強制執行をすれば回収できるかもしれませんが,時が経つにつれて競合する人がどんどん増えていきますので,なかなかうまくいきません。

ですので,このような場合には,残念ですが低い割合で和解をするということも検討しなければなりません。

随分前の話ですが,アエルという会社があり,今は民事再生をして一律5%しか返還されないこととなっております。このアエルに対して110万円程度の判決を取得しましたが,アエルの状況が悪くなりそうだったので,アエルが倒産する少し前に依頼者の同意を得て100万円で和解し返還してもらったことがあります。
もし,和解していなければ5%まで減額されているので5万円程度しか返還されませんでしたので,和解は大正解でした。
同様に,先日倒産した武富士についても昨年の夏頃に判決を取ったものの8割程度まで減額し,9月上旬に返還してもらったケースがありました。武富士はその後9月下旬に倒産していますので,もし,2週間遅れていたら3.3%まで減額されていたことになります。

今は多くの業者が倒産の危機に瀕しており,特にネオライン系列の業者は今後どのようになるのかさっぱりわかりません。ですので,せっかく判決まで取ったのに減額するのは納得できないというのは,完全に仰るとおりですし,私も腹が立って仕方がありませんが,万が一倒産したときのことを考えると,回収のためにはやむを得ず和解をするという選択肢もあるものと思っています。

ただ,この見極めが大変なんですけどね・・・。
# by 8732ki | 2011-12-13 17:10 | 法律のお話し
17条書面と特段の事情についての最高裁判決
12/1に悪意の受益者に関する最高裁判決がありました。

最高裁サイト
判決全文(PDF)

以下,ざっくりですが,この判例について記載します。

------------前提情報----------------------

①みなし弁済

契約書の作成や交付,領収書の作成や交付など,消費者金融が法律に規定されている厳しい条件をすべて満たした場合に限り,高金利を取ってもいいよ,という規定。今は改正で無くなりました。

②悪意の受益者

悪意の受益者というのは,上記のみなし弁済の適用が無いと知りながら借主からの返済を受領し,過払いとなっている場合には,その過払金について返還するのみならず,利息を付けて返還しなさい,というものです。

そして,この悪意の受益者であることの立証責任,つまり,「消費者金融等がみなし弁済の適用が無いことを知っていた」ということを借主側が立証しなければならないのが原則です。
ところが,平成19年に最高裁は「業者側がみなし弁済の適用があると信じてもしょうがない,というような例外的な事情が無い限り,消費者金融等は知っていたでしょ」として,業者側が,その例外的な事情の存在を立証しないかぎり,みなし弁済の適用がないことを知っていた,すなわち,悪意の受益者として利息を支払う義務がある,と判示しました。
----------ここまでが前提---------------


で,今回の訴訟で何が問題になっているかというと,業者側は,「平成17年に最高裁がみなし弁済の条件の一つである借主と契約する際に交付する契約書の内容について厳しい判決を出す前は,その契約書の内容でもいいよ,という裁判例や学説,行政の取扱いがあったのだから,少なくとも平成17年まではみなし弁済の適用があると信じてもしょうがないという事情があり,悪意の受益者ではない,というものです。そして,原審の東京高裁は業者の主張を認めて,悪意の受益者では無いと判示しました。

その上告審が今回の最高裁判決です。

すんごいざっくり言うと,

確かに,そのような内容の契約書でもいいよ,という裁判例や学説等があったのは事実だけども,そのような見解が多数を占めていたとは言えないし,そのような見解が貸金業法の立法関係者によって明確に示されていたものでもないんだから,消費者金融等が信じてもしょうがないよね,という事情ということはできない。だから,悪意の受益者だよね。

というものです。

もっとも,このピンポイントの論点で争われることは多くないため,どこまで影響があるかはわかりません。むしろ,例外的な事情の存在につき,一般的立証(個々の契約書ではなく,会社全体としてそういう体制をとっていた)で足りるという点の方が大きな論点かと思います。

早く解決してくれると楽なんですけどね。
# by 8732ki | 2011-12-02 00:00 | 法律のお話し
武富士がやっぱり破産するかも
武富士のスポンサーである,韓国の消費者金融であるA&Pが武富士の買収資金を支払ってこなかったということで,買収(会社分割)が延期されたとのことです。
記事

すんごいざっくり説明すると,

武富士を新旧の2つの会社に分割する。



旧会社は資産を売却して得た資金やA&Pの資金を原資として過払い債権者等に3.3%の割合で配当する業務を行います。



新会社は,「武富士」を引き継いで消費者金融業を行っていく



ところがA&Pが約280億円の買収資金を武富士に振り込まなかった



なので,会社分割も出来ない  ←いまここ



現時点では年末まで延期することについて東京地裁が認めたものの,A&Pは韓国で違法金利の貸付を行っていたことが発覚し,行政処分等を受ける可能性があるため,本当に年末までに資金が振り込まれるかどうかわからない
武富士のプレスリリース(PDF)




このまま買収資金が振り込まれなければ新しいスポンサーを探すことになるが,当然ながら現時点では未定。



スポンサーが見つからなければ最終的には破産


ということになります。

ずーーーっと前から言われていますが,武富士の会社更生の申立をした弁護士(申立代理人弁護士)と武富士と債権者の間に入る管財人たる弁護士が同じ人です。
そりゃ,武富士から数千万円もの報酬をもらって申立を行っている弁護士と管財人が同一人物であれば,その管財人は中立な立場にあるとは到底思えませんよね。
でも,東京地裁はそれを無視して進めていきました。そしたら,こんな事態ですよ。

もし,このままA&Pが撤退した場合,上記の通り再度スポンサー探しから始まるわけですから,更生計画案も作り直しとなりますので,当然費用が余分にかかります。余分に費用がかかるのであれば,当然支払われる原資も少なくなり,ただでさえ少ない3.3%という割合がさらに低くなると思われます。

ここまでくると,いっそ破産させた方が良いと思いますけどねぇ。
# by 8732ki | 2011-12-01 14:46 | 武富士について
長年放置しているといろいろ消えちゃいます
ちょうど10年前に完済した分の過払い請求のご依頼をお受けしたため,今日は時効について書いてみたいと思います。



借金や過払金については,ある程度時間が経つと時効によって権利が消滅してしまいます。
借金については支払わなければならなかった日から5年間支払わないと時効により借金は消えてしまい(商法522条),逆に過払金については10年間請求しないと消えてしまいます(民法167条)。

借金を支払わなくなって6年程度経っているので時効を主張するために調査をしてみると,実は過払いになっており,過払いの時効は成立していないため,逆に返ってきたりなんてこともあります。


なぜ時効という制度があるかというと,長年放置していたわけですから,「権利の上に眠るものは保護しない」という考えなどによるものです。



この時効にはいくつか注意点があります。

(1)時効は中断することがあります
5年や10年経つ前に「時効中断事由」が発生すると,そこで期間の計算がストップし,中断事由がなくなってから再度スタートします。
時効中断事由でよく出てくるのが,「請求」と「債務承認」です。

①請求
端的に言えば,訴えてしまうということです。一度訴えてしまえば,裁判をやっている最中に時効の期間が経過したとしても時効は完成しません。
なお,単に口頭で「返して」と言ったり,書面で請求することもできますが,これは時効中断事由としての「請求」ではなく,「催告」(民法153条)になります。
この「催告」をしておくと,その後6か月以内に「請求」をすれば催告のときに時効が中断したことになります。
したがって,上記のとおり,10年ギリギリでお受けした本日のご依頼については,とりあえず催告をしており,準備ができ次第訴訟を提起することになります。

②債務承認
これは,債務者が負債があることを自ら認めることです。この債務承認については請求のように「訴訟をしなければならない」というような決まりはありませんので,口頭で認めても良いですし,書面で認めても構いません。ただし,のちにトラブルになることを防ぐために,専門家が介入している場合は,債務承認に関する書類(例えば,債務承認弁済契約書)を作成し,印鑑をもらっておくと思います。

(2)時効は援用しなければなりません。

5年や10年経過しても,時効の援用をしなければ時効の効力は発生しません。この「援用」というのは,「時効なんで借金の返済はしませんよ」ということを相手に伝えることです。
ですので,5年や10年経っていたとしても,「借りたもんはちゃんと返します!」という方については,返済してもらっても構わないということになります。
ここで重要なのは,5年や10年経過後に援用せずに債務承認をしてしまった場合には,やっぱり「援用します」といって消滅時効を主張することができなくなってしまいます(時効利益の放棄)。

これを利用して業者がカマをかけてきたりします。
例えば,すでに5年経過している場合は,時効の援用さえすれば返済する必要はありません。そこで,業者の方としては,「全額とは言わないから,1000円だけでも払ってもらえませんか?」というような話を持ちかけてきます。ここで1000円くらいならいいか,ということで払ってしまうと,借金の存在を認めて1000円を払ったということになり,その後に時効を援用することができなくなってしまう可能性があります。

たかが1000円払ってしまったことによって何十万円,何百万円という返済をしなければならなくなってしまいます。

(3)ちゃんと時効期間を経過していないと逆に多大な損害金を支払う可能性があります。

消滅時効の期間が経過して援用すれば借金は無くなります。しかし,4年と11ヶ月で時効の援用をしても当然借金は消えません。むしろ,4年11ヶ月は支払っていない訳ですから,ものすごい金額の遅延損害金が付いており,遅延損害金だけで元金の2倍以上になっていることもあります
相手が忘れていたのに,間違えて時効援用通知を送ってしまったことによって,逆に「寝た子を起こす」ことにもなりかねません。
したがって,安易に時効の援用はせずに,専門家としっかり相談のうえ進められた方が良いと思います。



なお,今回は書きませんでしたが,時効には消滅時効の他に取得時効というものもあります。これは,他人の物を勝手に使っていたら,自分の物になってしまうというもので,逆から見れば,自分の物がいつの間にか他人の物になってしまうという恐ろしい制度です。

消滅時効,取得時効のいずれにしても時効が成立(完成)するまでには相当長い期間の経過が必要となりますので,「権利の上に眠る者」にならないようご注意ください。
ちなみに,弁護士や司法書士の報酬については2年で時効になってしまいます。私も「権利の上に眠る者」にならないよう,過去の帳簿を広げてみましょうかね(笑)
# by 8732ki | 2011-11-30 14:28 | 法律のお話し
自己破産・個人再生における自動車の取扱い
※今回の内容はあくまで名古屋地裁の取扱いです。他の裁判所では取扱いが異なる可能性が多分にありますのでご注意ください。

珍しく自己破産や個人再生に関する話です。
自己破産等において,自動車を残せるか否かというかなり大きな問題なんですが,ちょいとややこしい話ですので,言葉の説明等も踏まえながら記載していきます。


さて,自己破産を行う場合,不動産や自動車のような高額な財産がある場合は原則として換価(現金化)した上で債権者に分配することとなります。また,個人再生においては財産を換価する必要はありませんが,その財産に相当する額を債権者に支払わなければなりません。

しかし,高額か否かに関係なく,ローンで購入したもの所有権留保が付いたものについては,自己破産においても個人再生においてもローン会社に引き揚げられることになります。

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<所有権留保とは>

所有権留保で一番出てくるのは自動車なので,自動車を前提に説明します。

自動車(普通車)を現金で購入した場合,車検証の「所有者」欄及び「使用者」欄のどちらについても購入された方のお名前が入っていると思います。ところが,信販会社でローンを組んで購入された場合は「所有者」欄には当該信販会社(オリコやアプラス,トヨタファイナンス等)やディーラー等(ネッツトヨタ,ホンダカーズ等)の販売会社の名前が入っており,「使用者」欄には購入された方の名前が入っていることが多いと思います。
これが所有権留保というもので,簡単に言えば,自動車はローンを払い終わるまでは信販会社等の所有物であって,購入者は単に使わせてもらっているに過ぎないということになります。

したがって,のちにローンの支払いが滞った場合には,所有者である信販会社から自動車を返せと言われることになります。

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この所有権留保についてですが,上記の通り「所有者」欄には信販会社の名前が入っていることもあれば販売会社の名前が入っていることがあります。ただ,いずれにしても購入者の名前は入っておりませんので,自己破産や個人再生の申立てを行う場合は,信販会社等に引き揚げられることとなります。

ところが,この点について昨年最高裁が(ざっくり言うと)「信販会社の名義の場合は引き揚げても良いが,販売会社の場合は引き揚げてはならない」という判決を出しました。
判決要旨
判決全文(PDF)

これが本当に大問題なんです。だって,名義がどちらになるかによって,自動車が残せるか取られるか決まるわけですからね。しかも,ディーラーに勤めている知人の何人かに聞いてみたんですが,「所有者」欄が信販会社になるか販売会社になるかは,特段決まりが無いとのことでしたので,たまたま名義が信販会社であれば取られてしまうし,たまたま販売会社になっていれば残せることになり,本当に偶然の産物によって結論が分かれることとなります。

なお,「自動車が取られない」ということはメリットばかりではなく,時としてデメリットになることもあります。
例えば,高額の自動車をローンで購入し,その後に自己破産等の申立てを行う場合,これまでであれば,自動車は引き揚げられているため,簡単な手続である「同時廃止」という比較的簡易な破産手続で進めることができました。しかし,自動車が引き揚げられない場合,一番最初に書いたとおり,自動車を換価しなければなりませんので,その換価の為に「管財事件」という重い破産手続になることが考えられます。もし,管財事件になれば費用は40万円以上余分にかかりますし,時間も年単位でかかってしまいますので,結果としては自動車を残せてしまうことで逆に損をすることになります。


ということで,普通自動車の場合は車検証の所有者欄が誰かによって自動車が残せるか取られるか結論が分かれることとなります。


一方,軽自動車の場合は普通自動車とは結論が異なります。
軽自動車も所有権留保はあるんですが,車検証の名義では判断しないこととなっております(道路運送車両法4条及び5条)。
では,何で判断するのかというと,名古屋地裁では「契約書の記載で判断してください」とのことです。つまり,車検証の所有者欄が誰になっているのかはまったく関係なく,ローンの契約書に「1回でも支払いが遅れた場合には,自動車を信販会社に引き渡します」というような文言が入っていれば,引き渡さなければならないということになります。そして,ほとんどの場合,そのような文言が契約書の中に入っていると思いますので,ローンが残っている軽自動車については,まず間違いなく取られるということになります。

ちなみに,このような取扱いになったのは,ここ最近の話です。
自動車を取られるのか残せるのかというのは申立をする方にとっては重要な事柄なんですが,アナウンスもなく取扱いを変えられると本当に困ります。ということで,私が代わりにアナウンスしてみました。
ただし,最初に記載したとおり,これはあくまで名古屋地裁の話であり,また名古屋地裁の取扱いも完全に固まっている訳ではないとのことでしたので,今後も取扱いが変わる可能性があります。したがって,自己破産等をご検討されている場合は,この点については再度ご依頼される弁護士,司法書士にご確認いただければと思います。
# by 8732ki | 2011-11-22 17:27 | 法律のお話し
各社の過払金返還状況その9(クレディア・フロックス編その2)
以前,フロックス(旧クレディア)についての記事を書きました。
前の記事

この記事の最後で,「正直なところネオラインキャピタルグループはまったく信用できませんので,いつまでこのような対応が続くのかはわかりません・・・。」と書いているとおり,状況が変わってしまいました。


これまでは判決さえ確定すれば,返還方法はどうあれ判決内容のとおり返還されていました。
ところが,フロックスの担当者の話によれば,9月頃から「再生債権については3ヶ月後ではなく直ちに返還するので,共益債権については3割の返還で和解して欲しい」という打診を全件についてしており,全額返還の稟議はもう通らないとのことでした。
ただし,減額については共益債権のみであり,再生債権については判決通り判決確定の日から3ヶ月以内に支払いをするそうです

ネオライン系の中では唯一全額返還してくれる業者だったのですが,ついにフロックスもこのような事態になってしまいました・・・。

以下,今後のとりうる手段について記載いたします。

①強制執行
再生債権については,3ヶ月の猶予が与えられておりますので,共益債権についてのみ強制執行を行うこととなります。ただし,強制執行を行うにも1万円程度の費用がかかるうえ,強制執行をしても口座にお金が入っていなければ空振りに終わってしまい,逆に強制執行の費用だけ損をするというリスクもあります。

②和解する
フロックスが上記のような事態に陥ってしまっているので,再生債権についても早めに回収するという意味で安全策をとって和解をするという選択肢もあります。ただ,私としては,判決までいっているのに,共益債権の7割も減額するというのはまったく納得できません。

③様子を見る
まだフロックスの対応が変わったばかりですので,この後の対応を見極めるためにとりあえず様子を見るという選択肢もあります。ただ,正直なところ様子を見ても状況が好転するとは思えませんので,様子を見るというのはあまり得策では無いと思います。


フロックスが支払いをしなくなってからあまり日が経っていないため情報が多くないのですが,少しでも情報が入り次第,更新していきたいと思います。
# by 8732ki | 2011-11-09 17:13 | 各社の過払金返還状況
武富士更生計画案認可決定
武富士の更生計画案が賛成多数で可決されました。
認可決定について(PDF)


ちなみに,約85パーセント,過払い債権に限れば約88%という圧倒的多数で可決されております。やはり,早く終わらせて早めに返還してほしいという方が多かったのでしょうか。いずれにしても認可決定が出てしまいましたので,重大な法律違反等が無い限りこのまま更生計画案の内容に沿って手続は進んでいくこととなります。

このうち,過払金については,12月中旬より過払金額の3.3%が順次返還されることとなります。なお,投票に際して反対されていても,また,賛否についの投票用紙を武富士へ送付していなくてもその前の債権届けさえしていれば3.3%は返還されることとなります。ただし,弁済金は弁済指定口座に返還されますので,もし届出をしていない方は「弁済受領口座指定書」を至急武富士へ送付してください。
なお,当事務所の依頼者に関してはすべて弁済受領口座指定書を提出しておりますので,別途ご自身で届出をされる必要はありません。

武富士が破綻して1年以上経過しましたが,やっと手続が終わりそうです。もっとも,あまり良くない結果で。
今後懸念されるのは,大手業者の法的手続による過払い逃れに拍車がかかるのでは,ということです。弁済率は,今回の武富士は3.3パーセント,まだ認可されていませんが丸和商事は1パーセント台です。正直に過払金を返還していくくらいなら,いっそ倒産させてキレイにしてから再起を図るという業者が出てくるかもしれません。とすると,やはりとるべき手段はいかに早く回収するかにかかっていると思います。
もっとも,大手業者の多くが銀行傘下であるため,実質早めに進めた方が良いのは1社だけという感じがしますが・・・。
# by 8732ki | 2011-11-01 16:12 | 武富士について
更生計画案への投票期間終了
武富士の更生計画案への賛否についての投票期間が終了となりました。
プレスリリース(PDF)

これまで,武富士側は管財人事務所から賛成票の投票依頼,また弁護士会が管財人に対して異例の批判をしたり,また弁護団が破産させた方が返還率が高くなると指摘するなど,様々な戦いがありましたが,あとは,武富士からの発表を待つばかりです。

ちなみに,当事務所の結果は,

人数の割合  反対89% 賛成11%
債権額割合  反対92% 賛成8%

という結果でした。

大多数の方が反対,賛成された方は比較的債権額が少なかった,という感じです。

さて,この事務所の結果が,全国的な平均なのか,それとも・・・。
# by 8732ki | 2011-10-28 00:30 | 武富士について
過払金と税金
過払金が返還された場合に,その過払金に税金がかかるか否かについてご質問を受けることがあります。

以下,一般的なサラリーマンや主婦の方について過払金が返還された場合を前提に記載いたします(事業用ローンによって発生した過払金だと結論が異なります)。

例えば,過払金が130万円返還されたとします。この130万円を過払金を過払金元金と過払金に対する利息に分けて考えます。

過払金元金100万円
上記過払金に対する利息30万円

このうち,元金である100万円部分についてはまったく税金はかかりません。というのは,この100万円については,間違って払ってしまったお金をただ返してもらっただけであって新たに所得が増えた訳ではないからです。
つまり,ご自身のお金を銀行に預け,そのお金を引き出したところで新たな収入があったわけではなく,元からご自身のお金だった訳ですから,これに税金がかけられるなんてことはありません。
なので,100万円だろうが1000万円だろうが1億円だろうが,過払金の元金部分については金額に関係なく税金はかかりません

一方,過払金に悪意の受益者としての利息を付けて返してもらった場合,この利息部分は雑所得となり,他の雑所得と合わせて20万円を超えると申告し納税しなければなりません。
上記の例で言うと,お金を銀行に預けて利子(利息)が付いた場合,その利子については新たな所得ですから,利息部分に税金がかかるというのは当然の話となります(ただし,銀行預金の利子は雑所得ではなく利子所得になります)。
なお,税率は,給与所得等,その他の所得も踏まえて総合的に決まりますので,利子所得のように一律20%というようには決まってはおりません。

これらについては,下記の国税庁のホームページにも記載がございますので,ご覧ください。
返還を受けた利息制限法の制限超過利息(国税庁HP)



では,過払い請求を弁護士や司法書士に依頼した場合の報酬だったり,訴訟をして取り返した場合の訴訟費用等を経費として所得から差し引くことができるのでしょうか。

素直に考えれば,過払金を返してもらうために弁護士等に依頼し,裁判費用を遣っているので経費として差し引けるのではないかと思いましたので税務署に聞きましたが,何とともに経費としては引けないとの回答でした。

そこで,私ではまったく理解できないので,顧問の税理士さんに再度質問し,税務署と打ち合わせをしていただいたところ,弁護士等の報酬については按分した金額については差し引けるが,訴訟費用については差し引けないとの回答でした。

具体的な数字で計算すると,当事務所の場合,過払い報酬は21%ですので,仮に上記のとおり130万円が返還された場合は,130万円×21%=273000円が報酬となります。そして,130万円のうち30万円が利息ですので,273000円×30/130=63000円は経費として差し引けるということになります。
そして,利息は30万円ですので,63000円を差し引いた237000円が雑所得として課税されることになるようです。

一方,訴訟費用については,訴訟自体が過払金元金の返還を主目的にするものであり,また,訴訟費用が元金をベースに計算されていることを理由として差し引けないとのことでした。

中には,元金だけなら返還するけど,利息を請求するなら訴訟してくれという業者もあります。そうすると,税務署の言うように訴訟の主目的が過払金元金という訳ではなく利息部分ということだってあるので,何とも腑に落ちないところもあるのですが,税務署はそのように考えているようです。


以上から,税務署と相談をしたり,また顧問の税理士さんに質問していただいたりして一定の回答は出ておりますが,税務署の方もあまり理解していない感じであり,今後の事例の積み重ねによっては結論が変わる可能性がありますので,最終的にはお近くの税務署にて直接ご確認をお願いいたします。
# by 8732ki | 2011-10-27 14:13 | 法律のお話し
丸和商事の再生計画案にがっかり
さて,少し遅くなってしまいましたが,丸和商事(ニコニコクレジット・アイリス)の再生計画案が提出されました。

その内容は,

1000万円以下については1.65%
1000万円を超える部分については1.35%
ともに,返還されるのは再生計画案が確定してから2か月以内

というものです。
1000万円を超える過払金がある方はほとんどいらっしゃらないと思いますので,ほぼ全ての方が1.65%,つまり,100万円の過払金があっても16500円しか返還されないということになります・・・。

丸和商事プレスリリース(PDF)

民事再生よりも厳しい会社更生をしている武富士ですら3%程度あるのに,まさかの過去最低の弁済率です・・・。
以前書きましたが,スルガ銀行がバックについているので,まともな数字が出るものと期待しておりましたが,まったく逆の結果になってしまいました。
なお,当事務所にご依頼いただいている方については,債権届出をしておりますので,また投票用紙が届きましたが,再生計画案についての賛否についてご連絡差し上げます。

以上,丸和商事の再生計画案についてでした。
がっかり・・・。
# by 8732ki | 2011-10-22 12:19 | 丸和商事について
ヤミ金の話
「ヤミ金」

ざっくり言えば,貸金業登録をせずに貸金業を営んでいたり,貸金業登録をしていたとしても,法定利率を上回る金利で貸付を行っている人や業者のことを言います。
一昔前は,貸金業登録だけはしているケース(いわゆる「都(1)業者」)もあったかと思いますが,今はほとんど無登録の業者ばかりだと思います。

さて,そんなヤミ金から借りてしまった場合の対処法なんですが,法的には何ら負けることはありませんが,現実的にはかなりやっかいです

まず法的な観点だと,ヤミ金から借りたお金については元金も含めて一切返済しなくても良いことになっています。
その根拠は,民法708条で「不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない」と規定されているためです。例えば,覚せい剤の売買契約を締結し,代金を支払わなかったとしても,訴えでその代金を請求することはできない,ということになります。だって,覚せい剤の売買自体が犯罪ですからね。そして,ヤミ金業者が貸金業を行うこと(お金を貸すこと)も犯罪ですので,その犯罪行為によってお金を渡したとしてもその返還請求はできないこととなりますし,すでに返済したお金はヤミ金業者より返してもらうこともできます。この理屈は最高裁でも認められています。
最高裁サイト
判決全文(PDF)

ところが,法的にはそうであったとしても,現実的にはなかなかそうも簡単にいきません。だって,もとから法律の枠外を生きている人たちですからね。
もっとも,弁護士や司法書士,警察が入ったことによって,今後の請求をしてこないというケースはかなり多くあります。
先日,1人で20社近くのヤミ金から借り入れされている方のご依頼をお受けし,すべての業者に当事務所から連絡しましたが,ほとんどの業者が以降の連絡はしてこなくなりましたし,残る業者も数日後には連絡してこなくなりました。

ただ,なかなか気合いの入った業者もあり,1ヶ月経っても毎日のように連絡してくる業者もあります。そんな業者に対しては,着信拒否をしてもらったり,銀行の口座凍結の申請をしたりして戦いますが,いくらでも携帯電話を仕入れてきては電話をかけてきますし,銀行口座も次々別の口座を指示してきます。そのような場合はもうただただ耐えるしかありません。完全にガマン比べです。


なお,ヤミ金から借りる際に,ご家族や勤務先等の連絡先を伝えてしまっていると思いますので,当然ご家族等にもご協力をお願いすることになります。
たまに,ご家族に内緒でやりたいという方がいらっしゃいますが,上記の通り,弁護士等が連絡することで止む業者もありますので,そのような場合には内緒でできると思いますが,気合いの入った業者だと内緒で進めるのは難しいと思います。


また,業者に対しての返還請求についてですが,これはもう極めて厳しいです。というのは,返還請求するためには,相手を特定しなければなりませんが,そもそもヤミ金業者は携帯だけの繋がりというのがほとんどですので,相手を特定することができません
なお,口座の凍結が成功し,口座にお金が残っていれば,「犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律」により返還されることもありますが,ヤミ金は振り込んだらすぐに口座から引き出してしまうため,現実的にはなかなか難しいと思います。

したがって,結論としては,「返済しないことを告げてあとは耐える」しかありません。

そして,極めて当たり前ですが,「ヤミ金から借りない」ということに尽きます。ヤミ金被害がなくならないということはヤミ金から借りている人がたくさんいるということです。ヤミ金から借りてしまえば,法外な利息を取られ,返済できなければ家族や勤務先にまで嫌がらせをされるんです。場合によっては離婚問題や退職勧告ということにもなりかねないような重大な事態に陥ってしまいます。さらに,大阪ではヤミ金の取立を苦にした心中まで起こっています。
記事
「ほんの数万円」が人生を狂わせるんです。何度も言います。

「ヤミ金から借りないでください!」
# by 8732ki | 2011-10-21 16:02 | 法律のお話し
プロミス-クラヴィス問題の最高裁判決
以前記事を書きましたプロミス-クラヴィス(当時はタンポート)の契約切替について最高裁判決が出ました。
最高裁サイト
判決全文(PDF)

ざっくり言うと,「切替はプロミスグループの事業再編によって行われたものであり,その切替もプロミスサイドの勧誘によって行われたものであるから,顧客の合理的意思としては,タンポートの債権のみならず債務もすべて承継したとみるべきだ。」

ということになります。

まぁ,そりゃそうですよね。タンポートと取引していたのに,プロミスの都合で切り替えられていて,その後タンポートがプロミスの子会社じゃなくなったから責任取りませんっていうのはひどい話ですもんね。妥当な判決が出て良かったと思います。

この判決により,あと残っている争点は,体制立証によって善意と認定されるかどうかでしょうか。

この争点に関しては,今回のプロミスのみならず多くの業者が関係していますので,かなりの衝撃があると思います。11月の判断に大注目ですね。
# by 8732ki | 2011-10-03 11:35 | 法律のお話し
丸和商事のスポンサー決定
現在民事再生手続を行っている丸和商事(ニコニコクレジット・アイリス)のスポンサーがスルガ銀行に決まったとのことです。
プレスリリース

もともとスルガ銀行は丸和商事にかなりの融資をしていましたので,このまま継続して支援をしていくとのことであり,武富士やロプロといった会社のように消費者金融がスポンサーになるのではなく,スルガ銀行というまっとうな会社がスポンサーに決まったということでまずは一安心です。そして,次の焦点は再生計画案の中身となります。
当初の予定では,債権届出期間が6/30であり,再生計画案提出期限が8/19となっておりましたが,債権届出期間が9/30と伸長されておりますので,それに伴い,再生計画案提出期限も11月中旬頃に発表されるのではないかと思われます。
勝手な願望ですが,武富士やロプロが3%,アエルが5%と極めて低い利率の中,同じ静岡の会社であったクレディアが40%でしたので,その半分の20%程度返還されるのであれば御の字かなぁと思います。

なお,民事再生の返還額とは直接関係ありませんが,今後の丸和商事の事業展開としては,現在のアコムやプロミス,レイクのようないわゆる銀行系の業者として,独自のキャッシングの他に,銀行ローンの保証等の業務を行っていくのではないかと思いますので,少なくともアエルのように会社更生をしたうえで再度民事再生をするというような,おかしな展開にはならないと思われます。またスポンサーが銀行ですので,クレディアのように民事再生で決まった金額すら支払わないというようなことはないと思います。

武富士もどこかの金融機関にスポンサーになってもらえれば,もっと高い割合の弁済率になったのではないかと思いますけどねぇ・・・。
# by 8732ki | 2011-09-27 17:42 | 丸和商事について
各社の過払金返還状況その8(ネオラインキャピタル系)
さて,今回はネオラインキャピタル系についてです。このネオラインキャピタル系というのは,ネオラインキャピタルという会社のグループに属している会社で,
ワイド(アペンタクル)
トライト(ヴァラモス)
ロプロ(日栄,ステーションファイナンス,Jトラストフィナンシャル)
クラヴィス(リッチ,タンポート,クオークローン)
NISグループ(ニッシン)
クレディア(フロックス)
三和ファイナンス(SFコーポレーション)
などを総称した言葉です。

正直なところ,このネオラインキャピタル系は判決ガン無視で強制執行も奏功しないので,回収できたらラッキー程度に思っていてください,と説明させてもらっていますが,この中でも回収できる会社もあります。
例えば,クレディアについては,別枠で記事を書いたとおり,ここについては民事再生を行っているからか判決が確定すれば判決に内容に従った支払いをしてくれるため,ここはちょっと例外扱いです。
また,NISについても,判決後に口座を差し押さえたところ,9割近く(元金ベースだと10割以上)の過払金が回収できましたので,良い展開だったと思います。
一方,ワイド,トライトについては強制執行をしても口座にお金が入っておらず,まったくもって空振りですし,三和に至っては先日破産してしまっていますのでなかなか回収できません。

なお,このネオラインキャピタル系の会社の凄いところは逆の立場の場合は法律を駆使して回収してきます。つまり,借入が残る場合に,分割弁済の提案をしてもまったく話しにならず,問答無用で訴訟をしてきます。そして,返済していないのは事実ですので,訴訟に勝つことはほぼ無理だと思われます。
自らが訴えられた場合には判決は無視し,自らが訴えたものについては判決に基づいてガンガン回収するという徹底ぶりで,ここまでくるとある意味アッパレですらあります・・・。

そんな業者なので和解の提案も過払い額の5%~10%といったような完全に足下を見た金額を提示してきます。この和解に応じるかどうかは完全に依頼者の方のご判断にお任せしています。
というわけで,しっかり回収するのはなかなか難しいのですが,うまくタイミングがあえば満額とは言えないまでも一定程度は回収できる場合があります。
それは,借入が残っている方に債権譲渡をして回収する方法であり,当事務所でも何回か行ったことがあります。

どういう理屈かというと,とりあえず過払金についての確定判決を取ります(理論的には確定判決でなければならないという訳ではありませんが,確定判決を取らないと話しにならないと思います)。
そして,確定判決を取った会社に対して借入が残る方にこの確定判決を買い取ってもらうことで過払金を回収します。
具体的に金額を記載すると,甲さんはA社に対して過払金50万円を支払えという確定判決を持っているとします。また,乙さんはAさんに対して50万円の借入が残っていたものの,30万円を用意することはできます。
この場合に,甲さんの持っているA社に対する過払金を乙さんに30万円で売却します。この時点で,甲さんは満額とはいきませんが30万円は回収することができました。また,乙さんは買い取った過払金でもって借入の50万円と相殺することによって,以降,A社に返済する必要がなくなり,甲さんも乙さんもある程度の満足を得ることができます。
ただし,債権譲渡→相殺のコンボは現実的にはなかなかうまくいきません。というのは,上記の例でいうと,A社に対して借入が残っていながら30万円のお金を一括で支払えるような人を見つけるのはかなり難しいですし,債権譲渡の対価(上記の例だと30万円)をいくらにするのかということで合意ができない可能性もあります。
過去に私が取り扱ったケースも,知り合いの司法書士がB社に対して判決を取っていたところ,ちょうど当事務所の依頼者でB社に対する債務が残り,しかも他社の過払金があったのでたまたま債権譲渡の対価を支払うことができるような状況にあったため,依頼者に事情を話し,債権譲渡を受けたもので,本当に奇跡的にタイミングがあったことによりうまくいったケースです。

ということで,上記のようなケースに備えて訴訟をして判決を取っていますが,一括でお金を払えるような方が現れないので,やはり「回収できたら儲けもん」という感じですね。



まったくこの記事とは関係ありませんが,先日,過去の返還状況の記事を見た当該業者さんのお偉いさんより連絡があり,「赤裸々に書きすぎです・・・」とある種のクレームがありました。すでに書いてしまったものはどうしようもないので結局そのままなんですが,ここに記事を書いたことによって良い内容で和解できなくなる困りますのでどこまで情報開示して良いものかなかなか悩むところですねぇ。
# by 8732ki | 2011-09-13 17:59 | 各社の過払金返還状況
大手某社の倒産危機の噂
所詮業界内のうわさでしか無いため名前は書けませんが,某社が10月中旬から下旬頃に倒産するのでは,との憶測が広がっています。

というのは,昨年会社更生の申立てをした武富士,今年民事再生の申立てをしたニコニコクレジット(丸和商事),そして先日自己破産の申立てをした三和ファイナンス(SFコーポレーション)など倒産した会社の多くが各倒産手続の申立てをする直前はそれまでと打って変わって和解内容が急に甘くなる傾向にあり,この「某社」も最近になって和解内容が甘くなっているという情報が入ってきているためです。ちなみに,倒産前に和解内容が甘くなるのは,どうせ倒産すれば支払わない(もしくは大幅にカットされる)ので,和解内容についてギリギリの攻防をする意味があまりないためだと思われます。

例えば,武富士が会社更生の申立をしたのは昨年9月でしたが,7月頃までは判決を取っても「元金しか返還しないし,しかも返還は半年後」というような打診がありました。しかし,申立直前の8月頃は判決も取っていないのに突然「3ヶ月後に返還するから,利息をちょっと負けて」というような打診をしてきていました。そして,その翌月に会社更生の申立をしました。

また,ニコニコに関しても,同じような傾向があり,実際にニコニコが民事再生の申立をする前に,私は危ないんじゃないかという旨つぶやいていました(つぶやきは3月7日,民事再生申立は4月8日)。

そして,今回話題に上がっている某社についても,業界内情報だと来年4月以降の返還で打診が来ていたものが,最近になって10月末に返還で提示してくるなど,返還時期が極めて早くなっているそうです。
ただし,これは業界内情報に基づいて噂しているに過ぎないため,本当に倒産の危機に瀕しているのかはわかりません。また,当事務所関していえば,某社と和解する場合は通常2~4ヶ月後の返還であり,そもそも来年4月(7~8ヶ月後の返還)といった和解の打診はされたことがありませんので,私としてはこれまでと特に変わったという印象はありません

ということで,単なる噂に過ぎず,どこまで信用できるかわからないため,どなたでも見ることのできるブログ上ではとりあえず「某社」とさせていただきました。
もっとも,直接事務所にご相談にお越しいただいた方には,情報の一つとして実名で説明させていただこうと思いますが,このような噂の有無に関係なく,「某社」の状況がよろしくないのは確かです・・・。
# by 8732ki | 2011-09-05 09:45 | 各社の過払金返還状況
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