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新規ブログへの移転について
これまでエキサイトブログを活用させていただいておりましたが,平成22年8月25日より,ホームページ内のブログへ移転することとしました。
今後は下記のURLにアクセスいただければと思います。

http://www.8732ki.com/blog/

ただし,このブログをブックマークしていただいている方もいらっしゃると思いますので,このエキサイトブログについてもこのまま残しておきますし,今後も移行後のブログと同じ内容にてこのブログも更新していきます(実際に,1つ下の記事をご覧いただくと,平成22年8月25日以降も更新されているのがお分かりいただけると思います)。

以上,ブログ移転のお知らせでした。
# by 8732ki | 2012-12-31 23:59 | お知らせ
ネオラインはどこへ向かっているのか
以前も書きましたが,ネオライングループは犯罪ではないものの,民事的にはなかなか際どいことをやってくる会社です。

分かり易く言えば,業績の悪い貸金業者をタダ同然の値段で買取り,過払いは基本的には無視するか極めて少額の返還,借入が残る場合は訴訟をしてでも利息まで付けてきっちり全額回収,という会社です。

もうちょっと具体的な数字を挙げると,

貸付金額100億円
過払い債務300億円

という消費者金融があったとします。貸付金が100億円に対し,過払金としてお客さんに返さなければならないお金が300億円ですから200億円の債務超過の業者であり,いつ破産してもおかしくありません。
そのような業者をネオラインは買い取ります。そして,貸付金については,ガンガン訴訟等をし,例えば80億円を回収し,過払い債務は基本的には,判決でも無視,和解は5%とかなので,300億円のうち多めに見ても30億円程度しか返還していないと思います。そうすると,債務超過だったはずなのに80億円から30億円を差し引き,50億円が儲かる事になります。

旧社名で言えば,リッチ(クラヴィス),ワイド(アペンタクル),トライト(ヴァラモス)等,多くの業者がこのような感じになっており,正直なところ,ネオライングループに譲渡されると,過払金は回収できたらラッキーだと思ってください,という感じになっています。

そんなネオライングループが本日のプレスリリースで,さらに上記の会社を第三者に譲渡したそうです。
プレスリリース(PDF)

あくまで一般論ですが,こういった会社が全株式を譲渡する場合,誰に譲渡したのかも記載しますが,単に「第三者」としており誰に譲渡したのかわかりません。また,つい昨日,上記の業者と電話をしたときも「当社はネオライングループですので,なかなか和解できないんですよね。また,稟議を上げてから連絡します。」みたいな話をしていたくらいなので,おそらく社員も知らなかったのでしょう。

骨の髄までしゃぶりつき,身が無くなると誰かに譲渡。そして,社員も知らない。

いいんでしょうかねぇ,こんなの。
# by 8732ki | 2012-01-31 17:58 | 各社の過払金返還状況
丸和商事の再生計画認可決定
決定自体は2週間程前ですので,ちょっと遅れめの記事となってしまいました。

さて,丸和商事の再生計画に対する投票結果が発表されました。

投票者総数 39,040 名
賛成の投票者数 33,176 名
総議決権額に占める賛成の議決権額の割合 75.7%
丸和商事のプレスリリース(PDF)

という結果で良いのか悪いのかわかりませんが,再生計画が認可されました。今後,不服申立期間を過ぎれば,この再生計画認可決定が確定し,過払金については下記の内容にて弁済(返還)されます。

債権額の1000 万円までの部分につき1.65%
債権額の1000 万円を超える部分につき1.32%

ほとんどの方が1000万円未満だと思いますので,過払金に対して1.65%が平成24年4月中旬から順次,当事務所宛に返還されていく事になっています。
その後,当事務所にて費用の清算を行い,順次当事務所からご指定の口座に送金させていただきます。

しかしながら,1.65%という極めて低い金額でも再生計画案が認可されてしまうと,今後も同じ事をやって過払金を減額させようとする会社がどんどん出てきてしまうのではないかと思っています。まぁ,法的手続をせず,裁判所の判決を華麗に無視し続ける業者もありますので,そういう会社と比べればまだマシなんですねぇ・・・。
# by 8732ki | 2012-01-30 14:54 | 丸和商事について
武富士より弁済金が振り込まれました
本日付で武富士の管財人より3.3パーセントの弁済金が振り込まれました。

こちらを各依頼者の口座宛に順次送金させていただきますので,遅くとも今週末までには各依頼者のお手元に届くと思います。
なお,武富士の更生計画案によれば,旧役員等から返還があった場合には追加で返還されることとなっておりますが,この可能性は極めて低いと思いますので,あまり期待されない方が良いかと思います。

ということで,とりあえずこれにて武富士の会社更生手続は終了となります。また,何らかの続報がありましたら,当ブログにてご報告いたします。
# by 8732ki | 2012-01-16 16:12 | 武富士について
スポンサー変更
武富士についての続報です。

以前,A&Pという会社が買収資金を用意できず場合によっては破産に移行するかもしれないという内容の記事を書きましたが,破産ではなく新たなスポンサーが決まったとのことです。
武富士からのプレスリリース(PDF)
記事

上記発表の中にあるJトラストは,大元をたどればネオライングループであり,まぁ,他の候補(東京スター銀行等)と比べると「残念」の一言かと思います。もっとも,報道によれば弁済率は変わらないとのことですので,過払債権者の方々にとっては返還時期が少し遅れはしましたが,それ以外には特に問題はないと思います。

また,残債がある方については,Jトラストのこれまでの交渉状況を考えると,一括弁済以外には応じない強硬な姿勢で来ると思いますが,破綻後の武富士も同様の対応でしたので,この点についてもあまり大きな差はないと思います。

しかし,武富士については本当に手続の流れが不透明すぎて,本当にこんな会社を存続させても良いのかと疑問を持たざるを得ませんね。まぁ,決まったものは仕方がないので,今度はしっかり返還してもらえることを願っています。
# by 8732ki | 2012-01-04 10:35 | 武富士について
事務所所在地の変更のお知らせ
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。

さて,本日1月4日より当事務所の業務が開始となりますが,本日付で当事務所の所在する長久手「町」が長久手「市」となりました。
長久手市ホームページ

したがって,本日より当事務所の所在地が下記の通りとなります。

愛知県長久手市杁ヶ池106番地2

なお,電話番号や郵便番号には変更はありません。

新しい市の誕生と共に当事務所についても末永く宜しくお願いいたします。
# by 8732ki | 2012-01-04 09:37 | お知らせ
年末年始の業務について
本日12/28をもって当事務所の年内の業務は終了となります。今年1年皆様ありがとうございました。

毎年書いているような気がしますが,1年間で唯一心が休まるのが年末です。GWは連休明けの訴訟等の事が気になって休んだ気になりませんし,お盆も同じです。ところが12/28以降の年内は仕事がありませんので,心底休みを楽しめます。もっともあくまで楽しめるのは「年末」だけであって「年始」は結局休み明けの仕事が気になって全然休めません・・・。これは私の性格の問題なのでしょうか職業病なのでしょうか。

まぁ,そんな私の気持ちなんかはさておき,当事務所の年末年始は下記の通りとなっております。

12/28 18時まで 通常通り

12/29~1/3まで年末年始のお休み

1/4 9時より 通常通り

となります。

それでは皆様,風邪などひかぬよう楽しい年末年始をお過ごしください。
# by 8732ki | 2011-12-28 00:00 | お知らせ
いかに回収するか
先日,フロックスの記事でも書きましたが,現在は判決を取っても素直に支払ってくる業者は少ないため,強制執行をして回収を図ることが多々あります。

そもそも判決(勝訴判決)というものは,その判決書をどこかの銀行に持っていけば現金に換えてもらえるものではなく,単に「(法の手続に乗せた上で)強制的に取り立ててもいいよ」というお墨付きを国からもらうに過ぎません。したがって,何年もかけてやっとのことで勝訴判決を取ったとしても,相手にお金がなければ,いくら強制的に回収しようにも無い袖は振れませんのでその判決書は単なる紙切れにしかならないこととなります。
もっとも,破産等をしていない限り,まったくお金がないという個人や会社はなかなかいません。個人であれば毎月入ってくる給料を押さえることで回収することができますし,会社であれば,今はなくても将来入金されるであろう口座をタイミング良く押さえることで回収することだってできます。

ただ,いつ入金があるのかわからないため,この「タイミング良く」というのがなかなかうまくいきません。

また,支払いをしない業者は多くの人に払っていないため,差押えが競合することがあり,口座にお金が入っていてもほとんど回収できないことが往々にしてあります。
例えば,10万円の債権を持っていて,業者の口座を押さえたところ,20万円が入っていたとします。他に差し押さえた人がいなければ全額回収できます。ところが,別の人も同じ口座を押さえており,しかもその人の債権額が1000万円だったとします。この場合,口座に入っている20万円を10対1000の割合で均等に分けることになるため,実際には2000円程度しかもらえません。強制執行の費用だけで1万円程度の実費がかかるため,完全に赤字です
こうなるともうお手上げです。回収する術がありません。もちろん,強制執行は一度限りではないため,何度も強制執行をすれば回収できるかもしれませんが,時が経つにつれて競合する人がどんどん増えていきますので,なかなかうまくいきません。

ですので,このような場合には,残念ですが低い割合で和解をするということも検討しなければなりません。

随分前の話ですが,アエルという会社があり,今は民事再生をして一律5%しか返還されないこととなっております。このアエルに対して110万円程度の判決を取得しましたが,アエルの状況が悪くなりそうだったので,アエルが倒産する少し前に依頼者の同意を得て100万円で和解し返還してもらったことがあります。
もし,和解していなければ5%まで減額されているので5万円程度しか返還されませんでしたので,和解は大正解でした。
同様に,先日倒産した武富士についても昨年の夏頃に判決を取ったものの8割程度まで減額し,9月上旬に返還してもらったケースがありました。武富士はその後9月下旬に倒産していますので,もし,2週間遅れていたら3.3%まで減額されていたことになります。

今は多くの業者が倒産の危機に瀕しており,特にネオライン系列の業者は今後どのようになるのかさっぱりわかりません。ですので,せっかく判決まで取ったのに減額するのは納得できないというのは,完全に仰るとおりですし,私も腹が立って仕方がありませんが,万が一倒産したときのことを考えると,回収のためにはやむを得ず和解をするという選択肢もあるものと思っています。

ただ,この見極めが大変なんですけどね・・・。
# by 8732ki | 2011-12-13 17:10 | 法律のお話し
17条書面と特段の事情についての最高裁判決
12/1に悪意の受益者に関する最高裁判決がありました。

最高裁サイト
判決全文(PDF)

以下,ざっくりですが,この判例について記載します。

------------前提情報----------------------

①みなし弁済

契約書の作成や交付,領収書の作成や交付など,消費者金融が法律に規定されている厳しい条件をすべて満たした場合に限り,高金利を取ってもいいよ,という規定。今は改正で無くなりました。

②悪意の受益者

悪意の受益者というのは,上記のみなし弁済の適用が無いと知りながら借主からの返済を受領し,過払いとなっている場合には,その過払金について返還するのみならず,利息を付けて返還しなさい,というものです。

そして,この悪意の受益者であることの立証責任,つまり,「消費者金融等がみなし弁済の適用が無いことを知っていた」ということを借主側が立証しなければならないのが原則です。
ところが,平成19年に最高裁は「業者側がみなし弁済の適用があると信じてもしょうがない,というような例外的な事情が無い限り,消費者金融等は知っていたでしょ」として,業者側が,その例外的な事情の存在を立証しないかぎり,みなし弁済の適用がないことを知っていた,すなわち,悪意の受益者として利息を支払う義務がある,と判示しました。
----------ここまでが前提---------------


で,今回の訴訟で何が問題になっているかというと,業者側は,「平成17年に最高裁がみなし弁済の条件の一つである借主と契約する際に交付する契約書の内容について厳しい判決を出す前は,その契約書の内容でもいいよ,という裁判例や学説,行政の取扱いがあったのだから,少なくとも平成17年まではみなし弁済の適用があると信じてもしょうがないという事情があり,悪意の受益者ではない,というものです。そして,原審の東京高裁は業者の主張を認めて,悪意の受益者では無いと判示しました。

その上告審が今回の最高裁判決です。

すんごいざっくり言うと,

確かに,そのような内容の契約書でもいいよ,という裁判例や学説等があったのは事実だけども,そのような見解が多数を占めていたとは言えないし,そのような見解が貸金業法の立法関係者によって明確に示されていたものでもないんだから,消費者金融等が信じてもしょうがないよね,という事情ということはできない。だから,悪意の受益者だよね。

というものです。

もっとも,このピンポイントの論点で争われることは多くないため,どこまで影響があるかはわかりません。むしろ,例外的な事情の存在につき,一般的立証(個々の契約書ではなく,会社全体としてそういう体制をとっていた)で足りるという点の方が大きな論点かと思います。

早く解決してくれると楽なんですけどね。
# by 8732ki | 2011-12-02 00:00 | 法律のお話し
武富士がやっぱり破産するかも
武富士のスポンサーである,韓国の消費者金融であるA&Pが武富士の買収資金を支払ってこなかったということで,買収(会社分割)が延期されたとのことです。
記事

すんごいざっくり説明すると,

武富士を新旧の2つの会社に分割する。



旧会社は資産を売却して得た資金やA&Pの資金を原資として過払い債権者等に3.3%の割合で配当する業務を行います。



新会社は,「武富士」を引き継いで消費者金融業を行っていく



ところがA&Pが約280億円の買収資金を武富士に振り込まなかった



なので,会社分割も出来ない  ←いまここ



現時点では年末まで延期することについて東京地裁が認めたものの,A&Pは韓国で違法金利の貸付を行っていたことが発覚し,行政処分等を受ける可能性があるため,本当に年末までに資金が振り込まれるかどうかわからない
武富士のプレスリリース(PDF)




このまま買収資金が振り込まれなければ新しいスポンサーを探すことになるが,当然ながら現時点では未定。



スポンサーが見つからなければ最終的には破産


ということになります。

ずーーーっと前から言われていますが,武富士の会社更生の申立をした弁護士(申立代理人弁護士)と武富士と債権者の間に入る管財人たる弁護士が同じ人です。
そりゃ,武富士から数千万円もの報酬をもらって申立を行っている弁護士と管財人が同一人物であれば,その管財人は中立な立場にあるとは到底思えませんよね。
でも,東京地裁はそれを無視して進めていきました。そしたら,こんな事態ですよ。

もし,このままA&Pが撤退した場合,上記の通り再度スポンサー探しから始まるわけですから,更生計画案も作り直しとなりますので,当然費用が余分にかかります。余分に費用がかかるのであれば,当然支払われる原資も少なくなり,ただでさえ少ない3.3%という割合がさらに低くなると思われます。

ここまでくると,いっそ破産させた方が良いと思いますけどねぇ。
# by 8732ki | 2011-12-01 14:46 | 武富士について
長年放置しているといろいろ消えちゃいます
ちょうど10年前に完済した分の過払い請求のご依頼をお受けしたため,今日は時効について書いてみたいと思います。



借金や過払金については,ある程度時間が経つと時効によって権利が消滅してしまいます。
借金については支払わなければならなかった日から5年間支払わないと時効により借金は消えてしまい(商法522条),逆に過払金については10年間請求しないと消えてしまいます(民法167条)。

借金を支払わなくなって6年程度経っているので時効を主張するために調査をしてみると,実は過払いになっており,過払いの時効は成立していないため,逆に返ってきたりなんてこともあります。


なぜ時効という制度があるかというと,長年放置していたわけですから,「権利の上に眠るものは保護しない」という考えなどによるものです。



この時効にはいくつか注意点があります。

(1)時効は中断することがあります
5年や10年経つ前に「時効中断事由」が発生すると,そこで期間の計算がストップし,中断事由がなくなってから再度スタートします。
時効中断事由でよく出てくるのが,「請求」と「債務承認」です。

①請求
端的に言えば,訴えてしまうということです。一度訴えてしまえば,裁判をやっている最中に時効の期間が経過したとしても時効は完成しません。
なお,単に口頭で「返して」と言ったり,書面で請求することもできますが,これは時効中断事由としての「請求」ではなく,「催告」(民法153条)になります。
この「催告」をしておくと,その後6か月以内に「請求」をすれば催告のときに時効が中断したことになります。
したがって,上記のとおり,10年ギリギリでお受けした本日のご依頼については,とりあえず催告をしており,準備ができ次第訴訟を提起することになります。

②債務承認
これは,債務者が負債があることを自ら認めることです。この債務承認については請求のように「訴訟をしなければならない」というような決まりはありませんので,口頭で認めても良いですし,書面で認めても構いません。ただし,のちにトラブルになることを防ぐために,専門家が介入している場合は,債務承認に関する書類(例えば,債務承認弁済契約書)を作成し,印鑑をもらっておくと思います。

(2)時効は援用しなければなりません。

5年や10年経過しても,時効の援用をしなければ時効の効力は発生しません。この「援用」というのは,「時効なんで借金の返済はしませんよ」ということを相手に伝えることです。
ですので,5年や10年経っていたとしても,「借りたもんはちゃんと返します!」という方については,返済してもらっても構わないということになります。
ここで重要なのは,5年や10年経過後に援用せずに債務承認をしてしまった場合には,やっぱり「援用します」といって消滅時効を主張することができなくなってしまいます(時効利益の放棄)。

これを利用して業者がカマをかけてきたりします。
例えば,すでに5年経過している場合は,時効の援用さえすれば返済する必要はありません。そこで,業者の方としては,「全額とは言わないから,1000円だけでも払ってもらえませんか?」というような話を持ちかけてきます。ここで1000円くらいならいいか,ということで払ってしまうと,借金の存在を認めて1000円を払ったということになり,その後に時効を援用することができなくなってしまう可能性があります。

たかが1000円払ってしまったことによって何十万円,何百万円という返済をしなければならなくなってしまいます。

(3)ちゃんと時効期間を経過していないと逆に多大な損害金を支払う可能性があります。

消滅時効の期間が経過して援用すれば借金は無くなります。しかし,4年と11ヶ月で時効の援用をしても当然借金は消えません。むしろ,4年11ヶ月は支払っていない訳ですから,ものすごい金額の遅延損害金が付いており,遅延損害金だけで元金の2倍以上になっていることもあります
相手が忘れていたのに,間違えて時効援用通知を送ってしまったことによって,逆に「寝た子を起こす」ことにもなりかねません。
したがって,安易に時効の援用はせずに,専門家としっかり相談のうえ進められた方が良いと思います。



なお,今回は書きませんでしたが,時効には消滅時効の他に取得時効というものもあります。これは,他人の物を勝手に使っていたら,自分の物になってしまうというもので,逆から見れば,自分の物がいつの間にか他人の物になってしまうという恐ろしい制度です。

消滅時効,取得時効のいずれにしても時効が成立(完成)するまでには相当長い期間の経過が必要となりますので,「権利の上に眠る者」にならないようご注意ください。
ちなみに,弁護士や司法書士の報酬については2年で時効になってしまいます。私も「権利の上に眠る者」にならないよう,過去の帳簿を広げてみましょうかね(笑)
# by 8732ki | 2011-11-30 14:28 | 法律のお話し
自己破産・個人再生における自動車の取扱い
※今回の内容はあくまで名古屋地裁の取扱いです。他の裁判所では取扱いが異なる可能性が多分にありますのでご注意ください。

珍しく自己破産や個人再生に関する話です。
自己破産等において,自動車を残せるか否かというかなり大きな問題なんですが,ちょいとややこしい話ですので,言葉の説明等も踏まえながら記載していきます。


さて,自己破産を行う場合,不動産や自動車のような高額な財産がある場合は原則として換価(現金化)した上で債権者に分配することとなります。また,個人再生においては財産を換価する必要はありませんが,その財産に相当する額を債権者に支払わなければなりません。

しかし,高額か否かに関係なく,ローンで購入したもの所有権留保が付いたものについては,自己破産においても個人再生においてもローン会社に引き揚げられることになります。

-----------------------------------------------------------------
<所有権留保とは>

所有権留保で一番出てくるのは自動車なので,自動車を前提に説明します。

自動車(普通車)を現金で購入した場合,車検証の「所有者」欄及び「使用者」欄のどちらについても購入された方のお名前が入っていると思います。ところが,信販会社でローンを組んで購入された場合は「所有者」欄には当該信販会社(オリコやアプラス,トヨタファイナンス等)やディーラー等(ネッツトヨタ,ホンダカーズ等)の販売会社の名前が入っており,「使用者」欄には購入された方の名前が入っていることが多いと思います。
これが所有権留保というもので,簡単に言えば,自動車はローンを払い終わるまでは信販会社等の所有物であって,購入者は単に使わせてもらっているに過ぎないということになります。

したがって,のちにローンの支払いが滞った場合には,所有者である信販会社から自動車を返せと言われることになります。

-----------------------------------------------------------------

この所有権留保についてですが,上記の通り「所有者」欄には信販会社の名前が入っていることもあれば販売会社の名前が入っていることがあります。ただ,いずれにしても購入者の名前は入っておりませんので,自己破産や個人再生の申立てを行う場合は,信販会社等に引き揚げられることとなります。

ところが,この点について昨年最高裁が(ざっくり言うと)「信販会社の名義の場合は引き揚げても良いが,販売会社の場合は引き揚げてはならない」という判決を出しました。
判決要旨
判決全文(PDF)

これが本当に大問題なんです。だって,名義がどちらになるかによって,自動車が残せるか取られるか決まるわけですからね。しかも,ディーラーに勤めている知人の何人かに聞いてみたんですが,「所有者」欄が信販会社になるか販売会社になるかは,特段決まりが無いとのことでしたので,たまたま名義が信販会社であれば取られてしまうし,たまたま販売会社になっていれば残せることになり,本当に偶然の産物によって結論が分かれることとなります。

なお,「自動車が取られない」ということはメリットばかりではなく,時としてデメリットになることもあります。
例えば,高額の自動車をローンで購入し,その後に自己破産等の申立てを行う場合,これまでであれば,自動車は引き揚げられているため,簡単な手続である「同時廃止」という比較的簡易な破産手続で進めることができました。しかし,自動車が引き揚げられない場合,一番最初に書いたとおり,自動車を換価しなければなりませんので,その換価の為に「管財事件」という重い破産手続になることが考えられます。もし,管財事件になれば費用は40万円以上余分にかかりますし,時間も年単位でかかってしまいますので,結果としては自動車を残せてしまうことで逆に損をすることになります。


ということで,普通自動車の場合は車検証の所有者欄が誰かによって自動車が残せるか取られるか結論が分かれることとなります。


一方,軽自動車の場合は普通自動車とは結論が異なります。
軽自動車も所有権留保はあるんですが,車検証の名義では判断しないこととなっております(道路運送車両法4条及び5条)。
では,何で判断するのかというと,名古屋地裁では「契約書の記載で判断してください」とのことです。つまり,車検証の所有者欄が誰になっているのかはまったく関係なく,ローンの契約書に「1回でも支払いが遅れた場合には,自動車を信販会社に引き渡します」というような文言が入っていれば,引き渡さなければならないということになります。そして,ほとんどの場合,そのような文言が契約書の中に入っていると思いますので,ローンが残っている軽自動車については,まず間違いなく取られるということになります。

ちなみに,このような取扱いになったのは,ここ最近の話です。
自動車を取られるのか残せるのかというのは申立をする方にとっては重要な事柄なんですが,アナウンスもなく取扱いを変えられると本当に困ります。ということで,私が代わりにアナウンスしてみました。
ただし,最初に記載したとおり,これはあくまで名古屋地裁の話であり,また名古屋地裁の取扱いも完全に固まっている訳ではないとのことでしたので,今後も取扱いが変わる可能性があります。したがって,自己破産等をご検討されている場合は,この点については再度ご依頼される弁護士,司法書士にご確認いただければと思います。
# by 8732ki | 2011-11-22 17:27 | 法律のお話し
各社の過払金返還状況その9(クレディア・フロックス編その2)
以前,フロックス(旧クレディア)についての記事を書きました。
前の記事

この記事の最後で,「正直なところネオラインキャピタルグループはまったく信用できませんので,いつまでこのような対応が続くのかはわかりません・・・。」と書いているとおり,状況が変わってしまいました。


これまでは判決さえ確定すれば,返還方法はどうあれ判決内容のとおり返還されていました。
ところが,フロックスの担当者の話によれば,9月頃から「再生債権については3ヶ月後ではなく直ちに返還するので,共益債権については3割の返還で和解して欲しい」という打診を全件についてしており,全額返還の稟議はもう通らないとのことでした。
ただし,減額については共益債権のみであり,再生債権については判決通り判決確定の日から3ヶ月以内に支払いをするそうです

ネオライン系の中では唯一全額返還してくれる業者だったのですが,ついにフロックスもこのような事態になってしまいました・・・。

以下,今後のとりうる手段について記載いたします。

①強制執行
再生債権については,3ヶ月の猶予が与えられておりますので,共益債権についてのみ強制執行を行うこととなります。ただし,強制執行を行うにも1万円程度の費用がかかるうえ,強制執行をしても口座にお金が入っていなければ空振りに終わってしまい,逆に強制執行の費用だけ損をするというリスクもあります。

②和解する
フロックスが上記のような事態に陥ってしまっているので,再生債権についても早めに回収するという意味で安全策をとって和解をするという選択肢もあります。ただ,私としては,判決までいっているのに,共益債権の7割も減額するというのはまったく納得できません。

③様子を見る
まだフロックスの対応が変わったばかりですので,この後の対応を見極めるためにとりあえず様子を見るという選択肢もあります。ただ,正直なところ様子を見ても状況が好転するとは思えませんので,様子を見るというのはあまり得策では無いと思います。


フロックスが支払いをしなくなってからあまり日が経っていないため情報が多くないのですが,少しでも情報が入り次第,更新していきたいと思います。
# by 8732ki | 2011-11-09 17:13 | 各社の過払金返還状況
武富士更生計画案認可決定
武富士の更生計画案が賛成多数で可決されました。
認可決定について(PDF)


ちなみに,約85パーセント,過払い債権に限れば約88%という圧倒的多数で可決されております。やはり,早く終わらせて早めに返還してほしいという方が多かったのでしょうか。いずれにしても認可決定が出てしまいましたので,重大な法律違反等が無い限りこのまま更生計画案の内容に沿って手続は進んでいくこととなります。

このうち,過払金については,12月中旬より過払金額の3.3%が順次返還されることとなります。なお,投票に際して反対されていても,また,賛否についの投票用紙を武富士へ送付していなくてもその前の債権届けさえしていれば3.3%は返還されることとなります。ただし,弁済金は弁済指定口座に返還されますので,もし届出をしていない方は「弁済受領口座指定書」を至急武富士へ送付してください。
なお,当事務所の依頼者に関してはすべて弁済受領口座指定書を提出しておりますので,別途ご自身で届出をされる必要はありません。

武富士が破綻して1年以上経過しましたが,やっと手続が終わりそうです。もっとも,あまり良くない結果で。
今後懸念されるのは,大手業者の法的手続による過払い逃れに拍車がかかるのでは,ということです。弁済率は,今回の武富士は3.3パーセント,まだ認可されていませんが丸和商事は1パーセント台です。正直に過払金を返還していくくらいなら,いっそ倒産させてキレイにしてから再起を図るという業者が出てくるかもしれません。とすると,やはりとるべき手段はいかに早く回収するかにかかっていると思います。
もっとも,大手業者の多くが銀行傘下であるため,実質早めに進めた方が良いのは1社だけという感じがしますが・・・。
# by 8732ki | 2011-11-01 16:12 | 武富士について
更生計画案への投票期間終了
武富士の更生計画案への賛否についての投票期間が終了となりました。
プレスリリース(PDF)

これまで,武富士側は管財人事務所から賛成票の投票依頼,また弁護士会が管財人に対して異例の批判をしたり,また弁護団が破産させた方が返還率が高くなると指摘するなど,様々な戦いがありましたが,あとは,武富士からの発表を待つばかりです。

ちなみに,当事務所の結果は,

人数の割合  反対89% 賛成11%
債権額割合  反対92% 賛成8%

という結果でした。

大多数の方が反対,賛成された方は比較的債権額が少なかった,という感じです。

さて,この事務所の結果が,全国的な平均なのか,それとも・・・。
# by 8732ki | 2011-10-28 00:30 | 武富士について
過払金と税金
過払金が返還された場合に,その過払金に税金がかかるか否かについてご質問を受けることがあります。

以下,一般的なサラリーマンや主婦の方について過払金が返還された場合を前提に記載いたします(事業用ローンによって発生した過払金だと結論が異なります)。

例えば,過払金が130万円返還されたとします。この130万円を過払金を過払金元金と過払金に対する利息に分けて考えます。

過払金元金100万円
上記過払金に対する利息30万円

このうち,元金である100万円部分についてはまったく税金はかかりません。というのは,この100万円については,間違って払ってしまったお金をただ返してもらっただけであって新たに所得が増えた訳ではないからです。
つまり,ご自身のお金を銀行に預け,そのお金を引き出したところで新たな収入があったわけではなく,元からご自身のお金だった訳ですから,これに税金がかけられるなんてことはありません。
なので,100万円だろうが1000万円だろうが1億円だろうが,過払金の元金部分については金額に関係なく税金はかかりません

一方,過払金に悪意の受益者としての利息を付けて返してもらった場合,この利息部分は雑所得となり,他の雑所得と合わせて20万円を超えると申告し納税しなければなりません。
上記の例で言うと,お金を銀行に預けて利子(利息)が付いた場合,その利子については新たな所得ですから,利息部分に税金がかかるというのは当然の話となります(ただし,銀行預金の利子は雑所得ではなく利子所得になります)。
なお,税率は,給与所得等,その他の所得も踏まえて総合的に決まりますので,利子所得のように一律20%というようには決まってはおりません。

これらについては,下記の国税庁のホームページにも記載がございますので,ご覧ください。
返還を受けた利息制限法の制限超過利息(国税庁HP)



では,過払い請求を弁護士や司法書士に依頼した場合の報酬だったり,訴訟をして取り返した場合の訴訟費用等を経費として所得から差し引くことができるのでしょうか。

素直に考えれば,過払金を返してもらうために弁護士等に依頼し,裁判費用を遣っているので経費として差し引けるのではないかと思いましたので税務署に聞きましたが,何とともに経費としては引けないとの回答でした。

そこで,私ではまったく理解できないので,顧問の税理士さんに再度質問し,税務署と打ち合わせをしていただいたところ,弁護士等の報酬については按分した金額については差し引けるが,訴訟費用については差し引けないとの回答でした。

具体的な数字で計算すると,当事務所の場合,過払い報酬は21%ですので,仮に上記のとおり130万円が返還された場合は,130万円×21%=273000円が報酬となります。そして,130万円のうち30万円が利息ですので,273000円×30/130=63000円は経費として差し引けるということになります。
そして,利息は30万円ですので,63000円を差し引いた237000円が雑所得として課税されることになるようです。

一方,訴訟費用については,訴訟自体が過払金元金の返還を主目的にするものであり,また,訴訟費用が元金をベースに計算されていることを理由として差し引けないとのことでした。

中には,元金だけなら返還するけど,利息を請求するなら訴訟してくれという業者もあります。そうすると,税務署の言うように訴訟の主目的が過払金元金という訳ではなく利息部分ということだってあるので,何とも腑に落ちないところもあるのですが,税務署はそのように考えているようです。


以上から,税務署と相談をしたり,また顧問の税理士さんに質問していただいたりして一定の回答は出ておりますが,税務署の方もあまり理解していない感じであり,今後の事例の積み重ねによっては結論が変わる可能性がありますので,最終的にはお近くの税務署にて直接ご確認をお願いいたします。
# by 8732ki | 2011-10-27 14:13 | 法律のお話し
丸和商事の再生計画案にがっかり
さて,少し遅くなってしまいましたが,丸和商事(ニコニコクレジット・アイリス)の再生計画案が提出されました。

その内容は,

1000万円以下については1.65%
1000万円を超える部分については1.35%
ともに,返還されるのは再生計画案が確定してから2か月以内

というものです。
1000万円を超える過払金がある方はほとんどいらっしゃらないと思いますので,ほぼ全ての方が1.65%,つまり,100万円の過払金があっても16500円しか返還されないということになります・・・。

丸和商事プレスリリース(PDF)

民事再生よりも厳しい会社更生をしている武富士ですら3%程度あるのに,まさかの過去最低の弁済率です・・・。
以前書きましたが,スルガ銀行がバックについているので,まともな数字が出るものと期待しておりましたが,まったく逆の結果になってしまいました。
なお,当事務所にご依頼いただいている方については,債権届出をしておりますので,また投票用紙が届きましたが,再生計画案についての賛否についてご連絡差し上げます。

以上,丸和商事の再生計画案についてでした。
がっかり・・・。
# by 8732ki | 2011-10-22 12:19 | 丸和商事について
ヤミ金の話
「ヤミ金」

ざっくり言えば,貸金業登録をせずに貸金業を営んでいたり,貸金業登録をしていたとしても,法定利率を上回る金利で貸付を行っている人や業者のことを言います。
一昔前は,貸金業登録だけはしているケース(いわゆる「都(1)業者」)もあったかと思いますが,今はほとんど無登録の業者ばかりだと思います。

さて,そんなヤミ金から借りてしまった場合の対処法なんですが,法的には何ら負けることはありませんが,現実的にはかなりやっかいです

まず法的な観点だと,ヤミ金から借りたお金については元金も含めて一切返済しなくても良いことになっています。
その根拠は,民法708条で「不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない」と規定されているためです。例えば,覚せい剤の売買契約を締結し,代金を支払わなかったとしても,訴えでその代金を請求することはできない,ということになります。だって,覚せい剤の売買自体が犯罪ですからね。そして,ヤミ金業者が貸金業を行うこと(お金を貸すこと)も犯罪ですので,その犯罪行為によってお金を渡したとしてもその返還請求はできないこととなりますし,すでに返済したお金はヤミ金業者より返してもらうこともできます。この理屈は最高裁でも認められています。
最高裁サイト
判決全文(PDF)

ところが,法的にはそうであったとしても,現実的にはなかなかそうも簡単にいきません。だって,もとから法律の枠外を生きている人たちですからね。
もっとも,弁護士や司法書士,警察が入ったことによって,今後の請求をしてこないというケースはかなり多くあります。
先日,1人で20社近くのヤミ金から借り入れされている方のご依頼をお受けし,すべての業者に当事務所から連絡しましたが,ほとんどの業者が以降の連絡はしてこなくなりましたし,残る業者も数日後には連絡してこなくなりました。

ただ,なかなか気合いの入った業者もあり,1ヶ月経っても毎日のように連絡してくる業者もあります。そんな業者に対しては,着信拒否をしてもらったり,銀行の口座凍結の申請をしたりして戦いますが,いくらでも携帯電話を仕入れてきては電話をかけてきますし,銀行口座も次々別の口座を指示してきます。そのような場合はもうただただ耐えるしかありません。完全にガマン比べです。


なお,ヤミ金から借りる際に,ご家族や勤務先等の連絡先を伝えてしまっていると思いますので,当然ご家族等にもご協力をお願いすることになります。
たまに,ご家族に内緒でやりたいという方がいらっしゃいますが,上記の通り,弁護士等が連絡することで止む業者もありますので,そのような場合には内緒でできると思いますが,気合いの入った業者だと内緒で進めるのは難しいと思います。


また,業者に対しての返還請求についてですが,これはもう極めて厳しいです。というのは,返還請求するためには,相手を特定しなければなりませんが,そもそもヤミ金業者は携帯だけの繋がりというのがほとんどですので,相手を特定することができません
なお,口座の凍結が成功し,口座にお金が残っていれば,「犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律」により返還されることもありますが,ヤミ金は振り込んだらすぐに口座から引き出してしまうため,現実的にはなかなか難しいと思います。

したがって,結論としては,「返済しないことを告げてあとは耐える」しかありません。

そして,極めて当たり前ですが,「ヤミ金から借りない」ということに尽きます。ヤミ金被害がなくならないということはヤミ金から借りている人がたくさんいるということです。ヤミ金から借りてしまえば,法外な利息を取られ,返済できなければ家族や勤務先にまで嫌がらせをされるんです。場合によっては離婚問題や退職勧告ということにもなりかねないような重大な事態に陥ってしまいます。さらに,大阪ではヤミ金の取立を苦にした心中まで起こっています。
記事
「ほんの数万円」が人生を狂わせるんです。何度も言います。

「ヤミ金から借りないでください!」
# by 8732ki | 2011-10-21 16:02 | 法律のお話し
プロミス-クラヴィス問題の最高裁判決
以前記事を書きましたプロミス-クラヴィス(当時はタンポート)の契約切替について最高裁判決が出ました。
最高裁サイト
判決全文(PDF)

ざっくり言うと,「切替はプロミスグループの事業再編によって行われたものであり,その切替もプロミスサイドの勧誘によって行われたものであるから,顧客の合理的意思としては,タンポートの債権のみならず債務もすべて承継したとみるべきだ。」

ということになります。

まぁ,そりゃそうですよね。タンポートと取引していたのに,プロミスの都合で切り替えられていて,その後タンポートがプロミスの子会社じゃなくなったから責任取りませんっていうのはひどい話ですもんね。妥当な判決が出て良かったと思います。

この判決により,あと残っている争点は,体制立証によって善意と認定されるかどうかでしょうか。

この争点に関しては,今回のプロミスのみならず多くの業者が関係していますので,かなりの衝撃があると思います。11月の判断に大注目ですね。
# by 8732ki | 2011-10-03 11:35 | 法律のお話し
丸和商事のスポンサー決定
現在民事再生手続を行っている丸和商事(ニコニコクレジット・アイリス)のスポンサーがスルガ銀行に決まったとのことです。
プレスリリース

もともとスルガ銀行は丸和商事にかなりの融資をしていましたので,このまま継続して支援をしていくとのことであり,武富士やロプロといった会社のように消費者金融がスポンサーになるのではなく,スルガ銀行というまっとうな会社がスポンサーに決まったということでまずは一安心です。そして,次の焦点は再生計画案の中身となります。
当初の予定では,債権届出期間が6/30であり,再生計画案提出期限が8/19となっておりましたが,債権届出期間が9/30と伸長されておりますので,それに伴い,再生計画案提出期限も11月中旬頃に発表されるのではないかと思われます。
勝手な願望ですが,武富士やロプロが3%,アエルが5%と極めて低い利率の中,同じ静岡の会社であったクレディアが40%でしたので,その半分の20%程度返還されるのであれば御の字かなぁと思います。

なお,民事再生の返還額とは直接関係ありませんが,今後の丸和商事の事業展開としては,現在のアコムやプロミス,レイクのようないわゆる銀行系の業者として,独自のキャッシングの他に,銀行ローンの保証等の業務を行っていくのではないかと思いますので,少なくともアエルのように会社更生をしたうえで再度民事再生をするというような,おかしな展開にはならないと思われます。またスポンサーが銀行ですので,クレディアのように民事再生で決まった金額すら支払わないというようなことはないと思います。

武富士もどこかの金融機関にスポンサーになってもらえれば,もっと高い割合の弁済率になったのではないかと思いますけどねぇ・・・。
# by 8732ki | 2011-09-27 17:42 | 丸和商事について
各社の過払金返還状況その8(ネオラインキャピタル系)
さて,今回はネオラインキャピタル系についてです。このネオラインキャピタル系というのは,ネオラインキャピタルという会社のグループに属している会社で,
ワイド(アペンタクル)
トライト(ヴァラモス)
ロプロ(日栄,ステーションファイナンス,Jトラストフィナンシャル)
クラヴィス(リッチ,タンポート,クオークローン)
NISグループ(ニッシン)
クレディア(フロックス)
三和ファイナンス(SFコーポレーション)
などを総称した言葉です。

正直なところ,このネオラインキャピタル系は判決ガン無視で強制執行も奏功しないので,回収できたらラッキー程度に思っていてください,と説明させてもらっていますが,この中でも回収できる会社もあります。
例えば,クレディアについては,別枠で記事を書いたとおり,ここについては民事再生を行っているからか判決が確定すれば判決に内容に従った支払いをしてくれるため,ここはちょっと例外扱いです。
また,NISについても,判決後に口座を差し押さえたところ,9割近く(元金ベースだと10割以上)の過払金が回収できましたので,良い展開だったと思います。
一方,ワイド,トライトについては強制執行をしても口座にお金が入っておらず,まったくもって空振りですし,三和に至っては先日破産してしまっていますのでなかなか回収できません。

なお,このネオラインキャピタル系の会社の凄いところは逆の立場の場合は法律を駆使して回収してきます。つまり,借入が残る場合に,分割弁済の提案をしてもまったく話しにならず,問答無用で訴訟をしてきます。そして,返済していないのは事実ですので,訴訟に勝つことはほぼ無理だと思われます。
自らが訴えられた場合には判決は無視し,自らが訴えたものについては判決に基づいてガンガン回収するという徹底ぶりで,ここまでくるとある意味アッパレですらあります・・・。

そんな業者なので和解の提案も過払い額の5%~10%といったような完全に足下を見た金額を提示してきます。この和解に応じるかどうかは完全に依頼者の方のご判断にお任せしています。
というわけで,しっかり回収するのはなかなか難しいのですが,うまくタイミングがあえば満額とは言えないまでも一定程度は回収できる場合があります。
それは,借入が残っている方に債権譲渡をして回収する方法であり,当事務所でも何回か行ったことがあります。

どういう理屈かというと,とりあえず過払金についての確定判決を取ります(理論的には確定判決でなければならないという訳ではありませんが,確定判決を取らないと話しにならないと思います)。
そして,確定判決を取った会社に対して借入が残る方にこの確定判決を買い取ってもらうことで過払金を回収します。
具体的に金額を記載すると,甲さんはA社に対して過払金50万円を支払えという確定判決を持っているとします。また,乙さんはAさんに対して50万円の借入が残っていたものの,30万円を用意することはできます。
この場合に,甲さんの持っているA社に対する過払金を乙さんに30万円で売却します。この時点で,甲さんは満額とはいきませんが30万円は回収することができました。また,乙さんは買い取った過払金でもって借入の50万円と相殺することによって,以降,A社に返済する必要がなくなり,甲さんも乙さんもある程度の満足を得ることができます。
ただし,債権譲渡→相殺のコンボは現実的にはなかなかうまくいきません。というのは,上記の例でいうと,A社に対して借入が残っていながら30万円のお金を一括で支払えるような人を見つけるのはかなり難しいですし,債権譲渡の対価(上記の例だと30万円)をいくらにするのかということで合意ができない可能性もあります。
過去に私が取り扱ったケースも,知り合いの司法書士がB社に対して判決を取っていたところ,ちょうど当事務所の依頼者でB社に対する債務が残り,しかも他社の過払金があったのでたまたま債権譲渡の対価を支払うことができるような状況にあったため,依頼者に事情を話し,債権譲渡を受けたもので,本当に奇跡的にタイミングがあったことによりうまくいったケースです。

ということで,上記のようなケースに備えて訴訟をして判決を取っていますが,一括でお金を払えるような方が現れないので,やはり「回収できたら儲けもん」という感じですね。



まったくこの記事とは関係ありませんが,先日,過去の返還状況の記事を見た当該業者さんのお偉いさんより連絡があり,「赤裸々に書きすぎです・・・」とある種のクレームがありました。すでに書いてしまったものはどうしようもないので結局そのままなんですが,ここに記事を書いたことによって良い内容で和解できなくなる困りますのでどこまで情報開示して良いものかなかなか悩むところですねぇ。
# by 8732ki | 2011-09-13 17:59 | 各社の過払金返還状況
大手某社の倒産危機の噂
所詮業界内のうわさでしか無いため名前は書けませんが,某社が10月中旬から下旬頃に倒産するのでは,との憶測が広がっています。

というのは,昨年会社更生の申立てをした武富士,今年民事再生の申立てをしたニコニコクレジット(丸和商事),そして先日自己破産の申立てをした三和ファイナンス(SFコーポレーション)など倒産した会社の多くが各倒産手続の申立てをする直前はそれまでと打って変わって和解内容が急に甘くなる傾向にあり,この「某社」も最近になって和解内容が甘くなっているという情報が入ってきているためです。ちなみに,倒産前に和解内容が甘くなるのは,どうせ倒産すれば支払わない(もしくは大幅にカットされる)ので,和解内容についてギリギリの攻防をする意味があまりないためだと思われます。

例えば,武富士が会社更生の申立をしたのは昨年9月でしたが,7月頃までは判決を取っても「元金しか返還しないし,しかも返還は半年後」というような打診がありました。しかし,申立直前の8月頃は判決も取っていないのに突然「3ヶ月後に返還するから,利息をちょっと負けて」というような打診をしてきていました。そして,その翌月に会社更生の申立をしました。

また,ニコニコに関しても,同じような傾向があり,実際にニコニコが民事再生の申立をする前に,私は危ないんじゃないかという旨つぶやいていました(つぶやきは3月7日,民事再生申立は4月8日)。

そして,今回話題に上がっている某社についても,業界内情報だと来年4月以降の返還で打診が来ていたものが,最近になって10月末に返還で提示してくるなど,返還時期が極めて早くなっているそうです。
ただし,これは業界内情報に基づいて噂しているに過ぎないため,本当に倒産の危機に瀕しているのかはわかりません。また,当事務所関していえば,某社と和解する場合は通常2~4ヶ月後の返還であり,そもそも来年4月(7~8ヶ月後の返還)といった和解の打診はされたことがありませんので,私としてはこれまでと特に変わったという印象はありません

ということで,単なる噂に過ぎず,どこまで信用できるかわからないため,どなたでも見ることのできるブログ上ではとりあえず「某社」とさせていただきました。
もっとも,直接事務所にご相談にお越しいただいた方には,情報の一つとして実名で説明させていただこうと思いますが,このような噂の有無に関係なく,「某社」の状況がよろしくないのは確かです・・・。
# by 8732ki | 2011-09-05 09:45 | 各社の過払金返還状況
三和ファイナンスが破産しました
8/26付けで三和ファイナンス(現SFコーポレーション)が破産しました。
記事
プレスリリース(PDF)

今月,三和についての記事を書いておりますので改めて書くことは無いんですが,債権者破産の申立をなりふり構わぬ対応で逃げ切ったのに,今度は自己破産ですから,もうめぼしい資産は残っていないでしょう。
ですので,今後破産手続の中で配当される可能性もゼロではありませんが,仮にあったとしても極めて少ない金額しか返還されないと思います。

ただ,私としては,信じられないくらいのひどい対応の会社だったため,むしろ破産して裁判所の管理下で整理手続を進めてもらえるのは良いことだと思います。

また進展がございましたら記事を書いていきます。
# by 8732ki | 2011-08-29 15:06 | 法律のお話し
各社の過払金返還状況その7(三菱UFJニコス編)
三菱東京UFJ銀行グループのカード会社で,日本信販(ニコス)やUFJカードが合併してできた会社です。

勘違いをされている方が多いのですが,銀行それ自体は利息制限法を超過する利率で貸し出ししていることはありませんが,銀行系の信販会社のキャッシングについては利息制限法を超過していることが多々あります
ただし,カードによっては利息制限法内の利率で貸し出していることもあるため,正直なところ「契約内容による」としか言いようがありませんが,少なくとも1回払いの場合(キャッシングした金額の全額を翌月利息を付加して返済する)は利息制限法を超過していることが多いと思います。
なお,ショッピングに関しては,この会社に限らず利息制限法を超えていることは無いと思います。

さて,三菱UFJニコスの特徴としては,とある時期以前の取引履歴については破棄したといって開示してきません。経験上,平成7年頃が多いのではないかと思います。
したがって,それ以前のものについては,通帳の履歴等で推定して計算するのですが,ハッキリいって訴訟前に推定計算の内容で和解することは無いと思います。また,それに対抗してか三菱UFJニコスは自社にえらく有利な推定計算をしてきますが,まったく意味不明な推定の仕方をしているのでこちらもそれを飲んだことはありません。ですので,その場合は訴訟になります。
ただ,訴訟になるとなぜかこちらの推定計算を飲んでくれたり,もしくはかなり合理的な推定計算をしてきたりするので,その内容で和解することが多いです。また,場合によっては代理人弁護士が付くことがありますが,基本的には上記のような対応ですので,特に問題になったことはありません。

また,上記のような推定計算うんぬんではなく,特に争点が無いようなものでは,一昔前は訴訟をしなくても満額提示があったのでほとんど訴訟はしていませんでしたが,最近は元金の8割程度の提示しかしてきませんので,訴訟になることが多くなったように思います。
ただ,上記のとおり訴訟になると良い対応になりますので,やはり問題になることは無いと思います。
つい先日も,取引が2つあり1つは借り入れが残るカードで約100万円の残債あり,もう1つは過払い元金だけだと約80万円,過払い利息を含めると約110万円となるケースで任意の段階では三菱UFJニコスは過払いではなく逆に差額の20万円を支払えと言ってきました。そんな和解はできませんので,訴訟をしたところ,すんなり差額の10万円を返還するとの打診がありましたので和解しました。20万円支払うのと10万円もらうのでは全然違いますし,いわゆる「ブラック」にも影響が出るためこの差は大きいと思います。

そして,三菱UFJニコスはその名の通りUFJグループですので,いきなり倒産することは無いだろうと思われます(特に根拠はありませんが・・・)。

以上から,減額して安易に和解するよりは,じっくりと訴訟をして回収した方が良いかと思います。
# by 8732ki | 2011-08-25 09:44 | 各社の過払金返還状況
8/23~24のご相談及びメールについて
8/23の午前10時より出張に出てしまい,事務所に戻ってくるのが26日となります。
したがって,23日,24日にいただいたメールについては25日に返信させていただきます
ご迷惑をおかけいたしますが,宜しくお願いいたします。

以上,お知らせでした。
# by 8732ki | 2011-08-22 22:21 | お知らせ
各社の過払金返還状況その6(クレディア・フロックス編)
昔はクレディアという商号で営業をしていましたが,平成19年に民事再生の申立を行い,現在はフロックスという名前になっています。

このフロックスを含めたネオラインキャピタルグループの会社は判決無視!強制執行上等!というびっくりする対応です。したがって現実的に回収するのが極めて困難であるため,ネオラインキャピタルグループの会社については,回収できたら儲けもん程度に思っていてください,とお伝えしております。


さて,このフロックスについてですが,上記のとおり平成19年に民事再生の申立をしておりますので,それ以前に発生した過払金とそれ以降に発生した過払金とで処理が異なります。

まず,平成19年9月20日までに発生した過払金(以下,「再生債権」と言います。)については,次の通り支払われることになっています。

30万円以下は全額支払う
30万円~75万円の過払金は一律30万円を支払う
75万円超は40%の金額を支払う
となっており,支払時期は,和解書がフロックスに届いてから3ヶ月後となります。

一方,平成19年9月21日以降に発生した過払金(以下,「共益債権」と言います。)については法的には直ちに全額支払うよう請求ができます。

これに対し,フロックスの和解案は,再生債権は上記の通り支払うものの,共益債権については10%の提示です・・・。
したがって,発生している過払金が再生債権のみだったり,共益債権があっても1万円とかだったら訴訟費用を考慮して和解をすることがありますが,共益債権がたくさんあるようであれば訴訟をせざるを得ません。また,訴訟の係属中にフロックスより和解案が提示されることもありますが,上記の和解案とまったく同じですので,当事務所においては訴訟をしたケースでは100%全件判決になっています。

さらに,フロックスはこの判決に対して控訴してくることがありますので,裁判自体はさらに長引くことがありますし,原則として控訴の書類はご自宅に届くためご家族に知られる恐れがあります。
この控訴については,同じような案件なのに一方は控訴されて,一方は控訴されないなど,てんでバラバラであるため,正直なところどのような基準で控訴しているのかはさっぱりわかりません・・・。ちなみに,当事務所では控訴どころか,上告までされたことがあります。
詳しくはこちら→ブログ記事

そして,最終的に判決が確定すればネオラインキャピタルグループの中の会社では唯一判決内容通りの支払をしてくれるため,がんばって判決を取っています。ただ,その支払い方法もまたテキトーで,依頼者名義の銀行口座を知っている場合はその口座に突然振り込んでくる,口座を知らなければご自宅宛に本人限定受取郵便で普通為替を送付してくる,のどちらかになります。
しかも事前に連絡が無いため,②の場合だと突然自宅に届いてビックリなんてことになります。ただし,本人限定受取郵便であるため,ご家族に内容を知られることは無いと思います。
この普通為替というのは端的に言えば小切手のようなもので,こちらを郵便局の窓口に持って行けばその場で現金がもらえます。

ということで,現時点では「判決を取って確定すれば」という前提のもとで何とか返還してもらっていますが,正直なところネオラインキャピタルグループはまったく信用できませんので,いつまでこのような対応が続くのかはわかりません・・・。
ただただ,対応が変わらないことを願うばかりです。
# by 8732ki | 2011-08-17 10:48 | 各社の過払金返還状況
お盆休みについて
さて,

8/13~8/15
について,お盆休みとさせていただきます。

もっとも,13,14日は土日ですので,実質的には15日だけですが・・・。

ということで,13~15日までにいただいたお問い合わせについては,16日の午前中に回答させていただきます。

以上,お盆休みのお知らせでした。
# by 8732ki | 2011-08-12 09:33 | お知らせ
各社の過払金返還状況その5(CFJ編)
アイク,ディック,ユニマットライフ(ユニマットレディース)など,いくつもの会社が合併してできた会社で,数年前からCFJ合同会社となっています。

CFJという名前からも想像が出来るかもしれませんが,外資系の会社でアメリカのシティグループが親会社であり,CFJはシティフィナンシャルジャパンの頭文字だったと思います。 



さて,一昔前は「すべらない話」などCMをバンバンやっていましたが,数年前のサブプライムローン~リーマンショックでアメリカの銀行が大変なことになってしまい,さらに過払いで大変な外国(日本)の消費者金融事業なんて構ってる場合じゃなくなってしまったので,早々と事業からは撤退し,現在はそれまでに貸し付けた融資の回収を行っているだけの会社になっています。
したがって,近い将来無くなっていく会社なんだろうなと思っていましたが,とりあえず3年程度は何事もなく来ております。 



5年くらい前は取引履歴の請求をすると,過払いにあるものは「お客さまの状況を鑑みて,債権債務無しとさせていただきたいと思います。つきましては,2週間以内にご連絡がいただけない場合は同意されたものとみなします。」みたいな内容の手紙を一方的に送ってきていました。なんで連絡しないと過払金までゼロになるのか意味不明ですので,完全に無視して請求してましたし,実際にこの点で文句を言われたことはありません。
また,CFJは不動産担保の融資が多かったように思います。不動産担保の場合,まず間違いなく100万円以上の融資であるため,約定利率との差が大きい上に金額も大きいので過払い額が大きくなる傾向にあったように思います。 

 



さて,現在の過払いの返還状況についてですが,この会社は分かり易いもので,任意の和解だと1~2ヶ月後に7割返還一択で,これで和解できないなら訴訟してください,という会社です。ただ,最近は最初の提示が6割や5割だったりと少しずつ減ってきている感じです(でも今のところ最終的には7割になります)。
このご時世,融資をしていない業者で7割をすぐに返してくれるというところはないため,依頼者によっては7割で全然OKということもありますが,やはり訴訟になるケースも多いです。

訴訟になった場合,アイフル以上に争ってきます。
悪意,分断,第三者弁済等です。第三者弁済というのは,例えば借主に代わって,親族等が代理で返済に行った場合に,「その親族が返したんだから,過払金もその親族のものだ。だから,借主に返す義務は無い!」みたいな主張です。あくまで代理でいっただけなんですよ,と反論すれば終わる話ですし,返す金額自体は変わらない訳ですからほとんど嫌がらせですね。
なお,マルフク等からの債権譲渡等の問題がありますが,実際に私はそのようなケースに出会ったことがありませんのでよく分かりません。
さらに,場合によっては控訴まで行う会社ですので,争点があればそれなりに時間はかかると思います。
ただ,最終的に判決が確定すれば1週間~10日程度で全額を支払ってくれる業者ですので,現時点ではまだまだやりやすい業者の一つではないかと思いますが,上記の通り,正直なところいつまで残っているかわからない業者なので,倒産リスクを考えると,金額よりも期日を優先して,争点を消して訴訟をしたり,もっと心配であれば任意での和解も検討しなければならないと思います。もちろん,最終的には依頼者の個々のご判断次第ですけどね。 

そういえば,先日訴訟中に「一部だけ返します」といって一方的に振り込まれたことがありました。少しでも早く返してもらえるのはありがたいので別にいいんですが,何か気味が悪いです。何かの予兆でなければいいんんですが・・・。



なお,直接関係ないんですが,CFJの労働組合である,そのまま「CFJ労組」がホームページを持っており,会社とかなり争っていたのを覚えています。久しぶりに先ほど検索してみたところ全然出てきません。会社がこのような状況なので組合員もいなくなってしまったのでしょうか・・・。

いずれにしても,長くはない業者だと思いますので,アイフル同様,早めに行動された方が良い会社だと思います。
# by 8732ki | 2011-08-11 00:43 | 各社の過払金返還状況
三和ファイナンス(SFコーポレーション)法的整理か!?
三和ファイナンス(SFコーポレーション)という会社があります。
この会社は近年稀にみるデタラメな会社で,判決を取ってもまったく返還する意思はなく無視し続けます。さらに,判決取得後の和解提示も5%とかでまったく話しになりません。極めつきは,私のことを「テメェ」だと呼んでみたりだとか,こちらが話しをしている最中にガチャ切りするだとか,社会人としてまともな会話が成り立たないくらい交渉能力が無い会社ですので,電話を切ったあとにいつも疲れます・・・(ちなみに3年前には脅迫行為をして取り立てたとして全店業務停止の行政処分をされています)。



また,この会社は財産隠しをしているのではないかと指摘され,裁判所の管理下に置くべく,強制的に三和を破産させようと対三和の弁護団が何度か破産申立をしましたが,ある時は「お金はある」と主張をし続け,裁判所も破産申立を棄却していましたし,また,裁判所との間で過払金についてはちゃんと返済すると約束をしたため弁護団が破産申立を取り下げたとたん,再び過払金の支払を拒否するなど,まぁひどい対応の会社でした。 



そんな三和が法的整理に入る可能性を表明しました。
お知らせ(PDF) 



もともと弁護団としては破産申立をしていたくらいですので,法的整理になるのであればそれは良い話しなんですが,ここへ来て自ら申立をするということは,うがった見方をすれば「旨み」は吸い尽くした後なのかもしれませんね・・・。
いずれにしても,近年稀にみる残念な会社ですので,裁判所において適正な処理をしていただきたいと思います。
# by 8732ki | 2011-08-10 00:01 | 法律のお話し
各社の過払金返還状況その4(アイフル・ライフ編)
一昔前はチワワのCMで有名だったアイフル株式会社です。ちょうど先月,ライフカードでおなじみの株式会社ライフのキャッシング部門を吸収合併しましたので,ライフに対する過払金もアイフルへ請求することとなります。

まず,このアイフル及びライフは一昨年の秋に事業再生ADRの手続を行い,金融機関への返済について一定期間猶予を受けて,立て直しを図っているところです。そのADR手続の中の約束事として過払金の支払を圧縮するというものがあり,これを根拠に大きな減額を提示してきます。
もっとも,当事務所では判決を取りまくっていた影響かどうかわかりませんが,比較的良い割合を提示してこられるようで,訴訟前だと元金の6~8割を2~4ヶ月程度で返還する(割合に応じて支払時期も遅くなる)という和解案が出されます。
こちらについて,和解をするか訴訟をするかを依頼者の方に相談するわけですが,最近は和解をされる方も多くなってきました。というのは,上記のとおりライフを吸収した訳ですが,アイフル単体でも良くない状況なのに,さらにライフという負債を背負ってしまっている(しかも,過払いが生じないショッピング部門は吸収していません)ので,いよいよ危ないのではないかとの憶測が働いているためです。現在,会社更生手続を行っている武富士もアイフル同様,独立系(銀行傘下ではない)なので倒産される前に返還してもらいというお気持ちになるのはごもっともだと思います。
一方,ライフ分については,元金の3割を半年後に返還するというレベルなので,まったくもって和解はできておりません。

和解ができない場合は訴訟になるわけですが,アイフルについては事あるごとに全力投球で争ってきます
まず,悪意の受益者(利息)については例え18年以降から過払いになっていようが,数百ページにも及び契約書等のサンプルを証拠として提出してきます。また,利益の多くは法人税等で支払っているのでアイフルには利益は残っていないとして,その分は支払義務は無いと主張してきますし,その他取引の分断等も全力で争ってきますので,かなりの時間がかかり,訴訟によっては3~4回期日を重ねることがあります。
そして,やっとのこと判決を取ったとしても多くのケースで控訴をしてきますので,控訴審判決まで入れると訴訟の期間だけで最低でも6ヶ月程度はかかると思います。
ただし,判決が確定すれば支払日までの利息を付加して支払ってくれますので,そういう意味では一番回収できる会社だと言えます。

ですので,最近よくとる手段として,アイフル側が争う要素があるから訴訟が長引くことになるため,利息を最初から請求しないとか,当初より分断で計算するというようにして争う要素を消した上で訴訟を行い,早めに訴訟を終わらせて多くの過払金を回収するということもあります。いずれにしても,なかなか難しい判断になるため,私が勝手に判断するのではなく,その時点での状況をすべてお話しした上で,あとはリスクと金額を天秤に乗せていただいて訴訟をするか和解をするかをご判断いただくこととなりますが,先のアコムやプロミス等と異なり,法的に勝てる云々よりも時間との勝負という要素は重要視された方が良いと思います。


最近はアイフルのCMも復活してきたので持ち直してきたのではないかと思っていましたが,ライフの吸収合併において,引当金を十分積んでいるので問題ないといっていたのに実はほとんど引当金が残っていないなど,未だもって不安定な状況にある会社ですので,判決まで行くのか和解をされるのかはほんとにシビアな判断になると思います。私としては,ただただ倒産しないことを願うばかりです。
# by 8732ki | 2011-08-09 09:57 | 各社の過払金返還状況
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